...葉子が作って出したものを片端からむしゃむしゃときれいに片づけて行った...
有島武郎 「或る女」
...それは艇内の大切なる器物を片端からうちこわしていった...
海野十三 「火星探険」
...街の片端から、メラメラと火の手があがった...
海野十三 「空襲葬送曲」
...何だって」「送影機が片端から壊(こわ)されて行くんだよ...
海野十三 「地球発狂事件」
...片端からやっつけて...
太宰治 「きりぎりす」
...片端から旧来の思想を破壊して行くがむしゃらな勇気である...
太宰治 「斜陽」
...それからまた犯人と目星をつけた女の居所を捜すのに電話番号簿を片端からしらみつぶしに呼び出しをかける場面などもやはり一つの思いつきである...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...沿岸の小都市村落を片端から薙(な)ぎ倒し洗い流し...
寺田寅彦 「津浪と人間」
...片端から洗われて...
徳田秋声 「黴」
...そこでデュー夫人は同じフローアの戸を片端からノックしてまわったが一軒も人が帰ってはいなかった...
浜尾四郎 「殺人狂の話」
...一挙して片端から気に入らぬ神社を潰して可なり...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...内大臣の所ではそうした名のりをして来る者は片端から拾うようにしてよく世話をしているようですがね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それを出して片端から返事を書くのである...
森鴎外 「鶏」
...新聞雜誌の記者諸君を片端から怒らせるのは...
森林太郎 「長谷川辰之助」
...楽屋から観衆席を巡回して目星い人間を片端から引捕えて...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...片端からメチャメチャに引掻きまわしている...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...片端から樹を伐り倒して...
吉江喬松 「山岳美觀」
...片端から乗り込んで行って沈めるのである...
和辻哲郎 「鎖国」
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