...そうして老女に勧めて「わたしどもはもう帰りましょうよ」老女は溜息吐(つ)いて不承々々(ふしょうぶしょう)に供物(くもつ)を片づけ...
魯迅 井上紅梅訳 「薬」
...速水女史もクルクル立ち廻ってその辺を片づけてくれた...
海野十三 「三人の双生児」
...早く片づけて、しずかにしろ...
海野十三 「什器破壊業事件」
...おかみさんが入らつしたときに急いで取り片づけたまゝの着換への着物を出して...
鈴木三重吉 「桑の実」
...この仕事を大急ぎで片づけてしまひますから...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...今まで家内はそこで片づけ物をしていたと見えて...
橘外男 「蒲団」
...そうした仕事は腹の底から不快なことであったが彼はそれをテキパキと片づけるのが常であった...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「秘密の庭」
...彼の手ですこぶる手際よく片づけられて...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...早く用を片づけて帰ろうと思う...
夏目漱石 「虞美人草」
...大変遅かったでしょう」「なにそうでもないよ」「少しお手伝いをしていたもんですから」「何の?」「お部屋を片づけてね...
夏目漱石 「明暗」
...わたしがきっと片づけて見せますって...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ちょっとのあいだ教師は、Kが急いで立ち働き、寝床を片づけ、体操用具をもとの場所に押しもどし、すばやく床を掃くのをながめていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...丁度彼女が隣りの客の去つたあとのテイブルを片づけてゐたことがあつた...
堀辰雄 「不器用な天使」
...洗面が終れば直ぐに取り片づけてしまふ流しにのめつて...
牧野信一 「秋晴れの日」
...一人決めに片づけてしまつて...
牧野信一 「小川の流れ」
...四人を片づけたのだ」「貴方(あなた)もそうお考えですか」「みやの話で推察したんだ」と六郎兵衛は云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「お綱でもか? あの女を手に入れても」「さあ、そいつあどうだか分らないが、今まで手にかけた女はみんなそうだった」一角はまた猥談(わいだん)かというふうに少しさげすんで、「片づけるなら、宅助を呼んだがいい」「あいつ、そこらにいるかしら」「最前、お長屋で門番と将棋(しょうぎ)をさしていたようだ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ついそう片づけてしまうのだった...
吉川英治 「源頼朝」
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