...況(いはん)や片々たる批評家の言葉などを顧慮してかかつてはいけません...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...片々たる批評家の言葉の為にも...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...心にもないこんな片々たる仕事をして...
相馬泰三 「六月」
...三度松山に帰省した間の片々たる記憶である...
高浜虚子 「子規居士と余」
...唯片々たる叙写のように見えていて...
高浜虚子 「俳句への道」
...相手が片々たる雑誌記者だと侮ったのかも知れないが...
谷崎潤一郎 「蘿洞先生」
...蝶影(てふえい)片々たる閑庭異様なる花香(くわかう)の脉々として漂へるを知るべし...
永井荷風 「来青花」
...何んな片々たるものでも妙にはつきりと憶えてゐるものだね...
牧野信一 「新興芸術派に就いての雑談」
...私の魂も夢も片々たる白い蝶々と化して...
牧野信一 「ゾイラス」
...一木一草――ほんのかりそめのいと片々たる雑艸(ざっそう)までが立派に明日の糧(かて)となった...
正岡容 「小説 圓朝」
...片々たるものにはつくし切れないのね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...此(かく)の如くにして集めた片々たる事実を...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...片々たる才子に移ったわけで...
柳田国男 「故郷七十年」
...これら片々たる小印刷物もまんざらバカにならぬ代物...
山本笑月 「明治世相百話」
...たとへば片々たる短篇のうちにも私はたゞよはせてみたいし...
吉川英治 「折々の記」
...片々たるおたがひの“いのち”の影である...
吉川英治 「折々の記」
...また片々たる落葉の脆(もろ)さに似てしまう...
吉川英治 「新書太閤記」
...片々たる葉っぱのことではなく...
吉川英治 「随筆 新平家」
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