...博士の前に燻製バイソンなどを詰めあわせた食料容器の蓋をぽかんと払ったものである...
海野十三 「共軛回転弾」
...まだどこかにバイソンの燻製がまだ少し残っていたっけ」金博士はにやりと笑って立上ると...
海野十三 「共軛回転弾」
...わしは燻製となって...
海野十三 「不沈軍艦の見本」
...仏前や墓前で燻(た)く...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...眼の下の孤山は燻銀(いぶしぎん)のくすんだ線を見せていた...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...そこに沈(じん)のようなものがひそかに燻(く)ゆらしてあったのかも知れない...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...友さんもあんなところに燻(くすぶ)っているよりは...
中里介山 「大菩薩峠」
...「燻(けぶ)つてえの無(な)く成(な)つたら酷(ひど)く晴々(せい/\)してへえつてる樣(やう)ぢやなくなつた...
長塚節 「土」
...褐(かち)に燻(いぶ)され...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...鐵拐仙人(てつかいせんにん)のやうに粉煙草の煙を不精らしく燻(ふか)すのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...馬糞(まぐそ)臭いのを二三服立てつゞけに燻(くゆ)らします...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...叔母さんにうんと燻(いぶ)されて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...半刻(とき)も燻(いぶ)っていると御自慢にしていました」「伯次さんの部屋の窓際にも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...燒(や)く時(とき)に燻(いぶ)されなかつたからでありまして...
濱田青陵 「博物館」
...燻製(くんせい)の顔をした...
原民喜 「夏の花」
...豐熟した穀物や燻(くす)んだ森...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...牛を牛小舎に閉じ籠め硫黄で燻(ふす)べてこれを禦(ふせ)ぐ...
南方熊楠 「十二支考」
...石炭を燻(く)べても燻(く)べても容易に温まらない部屋の中で僕はしみじみと東京の家を恋しいと思つて居た...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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