...――保吉は突然燻製の鯡を買ひ忘れたことを思ひ出した...
芥川龍之介 「あばばばば」
...然(しか)らざる時は赤っちゃけて燻(くすぶ)っていたとの事である...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...まだどこかにバイソンの燻製がまだ少し残っていたっけ」金博士はにやりと笑って立上ると...
海野十三 「共軛回転弾」
...すばらしい燻製です...
海野十三 「時限爆弾奇譚」
...燻製に! 燻製の蟒――蟒は...
海野十三 「時限爆弾奇譚」
...醤が特選して連れてきた前途有望な瓦斯師長(ガスしちょう)燻精(くんせい)であった...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...燻精は、わしのところから出ていくとき、特設の通路内で無味無臭無色無反応の持久性神経瓦斯を吸って戻ったのだ...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...かねて燻製には食(く)い意地(いじ)のはったる博士は...
海野十三 「不沈軍艦の見本」
...苦虫を噛み潰(つぶ)したような顔で葉巻を燻(くゆ)らせていた私が心の中で考えていたことは...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...燻った炉の廻りでてんてこ舞いをしている...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「天才」
...煙草(たばこ)の火でも落すと一月も二月もぷす/\燻(くすぶ)って居ます...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...燒(や)く時(とき)に燻(いぶ)されなかつたからでありまして...
濱田青陵 「博物館」
...プスプス燻(いぶり)になって...
二葉亭四迷 「浮雲」
...何も彼(か)もが眞黒に燻つてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...見ると火鉢の中で札の束が燻(くすぶ)っているので仰天して...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...それがだんだん彼をしてまだ二十八の人ともみえぬ燻(くす)みをその満面にただよわせていた...
吉川英治 「私本太平記」
...そしてひとつかみの柴を燻(く)べて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...燻ゆぶつてゐるけれど玉子なりの眼鼻立ちの整つた面をふりあげて...
若杉鳥子 「烈日」
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