...先づ、新年おめでたうより始まりて、祝辞の交換例の如く、煮染、照りごまめも亦例の如くにて、屠蘇(とそ)の杯も出でぬ...
石井研堂 「元日の釣」
...煮染(にしめ)の皿の黒い蒲鉾(かまぼこ)を挟んだ...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...これが金平(きんぴら)……煮染(にし)めもありますで……ひらべの煮付け……」リュックを開いて...
橘外男 「仁王門」
...切溜(きりだめ)の中には沢庵(たくあん)や煮染(にしめ)や...
中里介山 「大菩薩峠」
...ヤタラ味噌や煮染(にしめ)などを買って仲間へ大盤振舞(おおばんぶるまい)をするものもありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...然し僕が一言の失策をしみ/″\と詫びた時にうつ向いた彼の白い膝に涙が三四點煮染んだ...
長塚節 「開業醫」
...この心の底一面に煮染(にじ)んだものを...
夏目漱石 「永日小品」
...黄(き)な汁(しる)をしたたらしたごとく煮染(にじ)んで見える...
夏目漱石 「草枕」
...黒ずんだ藍(あい)のなかに煮染出(にじみだ)す...
夏目漱石 「虞美人草」
...額際(ひたいぎわ)から煮染(にじ)み出す膏(あぶら)と...
夏目漱石 「琴のそら音」
...肌に煮染(にじ)んだ汗の珠(たま)がここまで浸み出そうとは思えなかった...
夏目漱石 「三山居士」
...汗(あせ)が少し煮染(にじ)み出(だ)した...
夏目漱石 「それから」
...空には薄墨(うすずみ)の煮染(にじ)んだような雲がしきりに動いた...
夏目漱石 「門」
...血が流れて法衣(ころも)を煮染(にじ)ましたという大燈国師の話もその折(おり)宜道から聞いた...
夏目漱石 「門」
...里芋の煮染を菜にして飯を食つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...なぜ瀬戸で焼かれたあの無銘の煮染皿(にしめざら)や行灯皿(あんどんざら)(挿絵第一図と第四図とを見よ)を讃美(さんび)しないかを不思議に感じる...
柳宗悦 「工藝の道」
...例えば瀬戸(せと)でできた絵附(えつけ)の煮染皿(にしめざら)を見られよ(挿絵第一図)...
柳宗悦 「工藝の道」
...煮染皿(にしめざら)...
柳宗悦 「工藝の道」
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