...煮(に)るものは大してありませんが...
海野十三 「爬虫館事件」
...この煮物(にもの)をさましていくつもの塊(かたまり)に切り...
アーネスト・トムソン・シートン 薄田斬雲訳 「動物物語 狼の王ロボ」
...鰒汁(ふぐじる)をぐらぐら煮て...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...午は菜葉を煮て食べる...
種田山頭火 「其中日記」
...隠居がじりじりして業(ごう)を煮(にや)せば煮すほど...
徳田秋声 「あらくれ」
...銅壺の湯をたびたびさし、ときどき醤油をたらし込みながら、煮ていると、次第に味が出てくる...
中谷宇吉郎 「貝鍋の歌」
...少しは運動になるかも知れない――」私は煮え切らない返事をし乍ら...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...泥臭くて煮ても焼いても食えない...
久生十蘭 「西林図」
...業を煮して福島屋の車をよんで出かける...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...出る杭(くひ)を打たうとしたりや柳かな酒を煮る家の女房ちょとほれた絵団扇(ゑうちは)のそれも清十郎(せいじふろ)にお夏かな蚊帳の内に螢放してアヽ楽や杜若(かきつばた)べたりと鳶(とび)のたれてける薬(くすり)喰(くひ)隣の亭主箸持参化さうな傘かす寺の時雨(しぐれ)かな後世一茶(いっさ)の俗語を用いたる...
正岡子規 「俳人蕪村」
...間もなく小皿に何やら煮おきのものを盛つて銚子をつけて來た...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...さて前年刑死されたある人が、真正の平等社会が出来たら、利慾がなくなるから精神を有効に使う者がなくなるでないかとの問いに対し、財物を獲(う)べき利慾はなくなるが知識を進めて公益を謀る念はますます切になる故、一切平等で生活のため後顧せず、安心して発明発見を事とし得ると言ったと聞くが、いくら社会が平等になっても人々の好みと精力が平等にもならず、手品や落し咄なら知らぬ事、耕さずに熟する米や、光で飯を煮る珠、また食っても尽きぬ飯を、生活一切頓著(とんじゃく)なければとて、碁(ご)将棊(しょうぎ)同様慰み半分に発明し発見し得るだろうか...
南方熊楠 「十二支考」
...塗つたお膳の上の煮肴(にざかな)に箸(はし)をつけた事だけをかすかに記憶して居る...
三宅やす子 「買ひものをする女」
...みすみす煮(にえ)湯ば呑まして知らん顔をしているのだぞ! (段六が何か言おうとするのに押しかぶせて)うう...
三好十郎 「斬られの仙太」
...東北ではかなり人望のある食品で、味噌で煮たり、またはわさび醤油や大根おろしで味を附け、飯の上に載せて食べる...
柳田國男 「食料名彙」
...彼女だけは(乏しいながら)煮炊きを欠かさなかった...
山本周五郎 「雨あがる」
...グラグラ煮立(にえた)った味噌汁と虎鰒(とらふぐ)の鉢を真中に...
夢野久作 「爆弾太平記」
...時には炊事煮物の法を教え...
吉川英治 「宮本武蔵」
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