...これはコクルス・インディクスの実を水で煮て濃縮して得る黒い粘着力のある固まりで...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...はまア薩摩芋(さつまいも)でも煮ろい」おはまは竈屋(かまや)へゆく...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...また折々は台所で煮物の片手間にまで...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...甘露煮にするにはこのくらいがごくだアな...
田山花袋 「田舎教師」
...押抜きの飯と煮染(にしめ)と漬物で...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...やっとの事で薄暗いランプの下に、煮豆に、香物(こうのもの)、葱(ねぎ)と魚の骨を煮込んだお菜(さい)が並べられ、指の跡のついた飯櫃(おはち)が出る...
永井荷風 「監獄署の裏」
...然(しか)し大抵(たいてい)の家々(いへ/\)では(にはとり)でさへ家(いへ)の内(うち)では煮(に)るのを許容(ゆる)さないので...
長塚節 「土」
...そんな事をしたのだい」「半分煮て参じました」「なあるほど...
夏目漱石 「二百十日」
...私(わた)しも取る年に候えば初春(はつはる)の御雑煮(おぞうに)を祝い候も今度限りかと……何だか心細い事が書いてあるんで...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...この煮え切らなさが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...へツ」八五郎の顏にはまた煮えこぼれるやうな他愛もない笑ひが蘇(よみが)へるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なんと他のことごとくの闇汁のゴッタ煮の鵺(ぬえ)料理の...
正岡容 「我が圓朝研究」
...そこでブリスケが煮えたのですから一旦(いったん)出して小口(こぐち)から薄く切って野菜とともに皿へ盛って今の煮た汁を裏漉(うらご)しにしてかけて出すとなかなか美味しい御馳走が出来ます...
村井弦斎 「食道楽」
...薩摩芋は煮るとかお汁(つゆ)にするとかの外(ほか)に美味しく食べる工風(くふう)がありますまいか」お登和「そうでございますね...
村井弦斎 「食道楽」
...米と大麦には煮え上るまでに時間の差がある...
柳田国男 「故郷七十年」
...煮栗焼き栗というのが方々の土地にあります...
柳田國男 「日本の伝説」
...おれが煮炊きをして...
山本周五郎 「泥棒と若殿」
...業(ごう)を煮(に)やした万千代(まんちよ)は...
吉川英治 「神州天馬侠」
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