...夢幻の遷転影裡(せんてんえいり)猶且(なほか)つ煢然(けいぜん)たる永久の覚醒(かくせい)あり...
石川啄木 「閑天地」
...それとても行くとも皈(かえ)るともなく煢然(けいぜん)として独り佇(たたず)むばかりで...
泉鏡花 「遺稿」
...むしろ我が孤(みひとつ)の煢然(けいぜん)たる影をも納めて...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...煢々孤独で唯友とするは書巻の外に無いから...
市島春城 「読書八境」
...他年煢々(けいけい)孤立...
中島敦 「斗南先生」
...箱仕掛の小さな水車が煢然として立つて居る...
長塚節 「痍のあと」
...二人は煢々(けいけい)として無人(むにん)の境(きょう)を行く...
夏目漱石 「二百十日」
...何が何だか分らなくなった」以上は主人が当夜煢々(けいけい)たる孤灯の下(もと)で沈思熟慮した時の心的作用をありのままに描(えが)き出したものである...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
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