...小生と逢(あ)っても小生が照れぬよう無言のうちに有無相通ずるものあるよう御取はからい置き下され度...
太宰治 「虚構の春」
...無相さんから久しぶりにたよりが来てゐた...
種田山頭火 「其中日記」
...無相君から私のはがきの珍妙を指摘してくる...
種田山頭火 「其中日記」
...無相君より来書、いつもかはらぬ真情流露のもの、それにしてもみゆきさんの軽快(全快とは、私としては、いひきれない)を祈つてやまない...
種田山頭火 「其中日記」
...また無相さんからも...
種田山頭火 「四国遍路日記」
...江畔老の無相庵に客となる...
種田山頭火 「旅日記」
...――・あるけばかつこういそげばかつこう(無相庵)・のんびり尿するそこら草の芽だらけ・浅間をまへにおべんたうは青草の・風かをるしの(マヽ)の国の水のよろしさは歩々生死...
種田山頭火 「旅日記」
...今日も無相庵江畔居滞在...
種田山頭火 「旅日記」
...「とにかくお互に有無相通じて急場をきりぬけよう...
豊島与志雄 「十一谷義三郎を語る」
...有無相通ずる設備は完全になつてゐる...
長岡半太郎 「大阪といふところ」
...多く無相の名を以て行はれてゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...十二月二十七日に「跡式無相違被下置」と云ふこととなつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...衰へ候儀は無相違相聞え申候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「親源吾給禄二十俵無相違被遣(そういなくつかわさる)」というのである...
森鴎外 「渋江抽斎」
...それが一相(いっそう)ではなく無相(むそう)を指すのと同じ意味である...
柳宗悦 「工藝の道」
...一相即ち無相に居るのが吾々の実相なのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...その以前はいわゆる有無相通ずで...
柳田国男 「家の話」
...無相無身になってみようと努力したその時のほうが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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