...そのなかに割り込むと笑ひ/\大声ではしやいだ...
薄田泣菫 「茶話」
...何も知らんくせに自信たっぷりの顔つきで僕たちの話の中に割り込む...
太宰治 「眉山」
...夫婦さし向いのチャブ台の間へ必ずリリーが割り込むのを...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...夫婦さし向ひのチヤブ台の間へ必ずリヽーが割り込むのを...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...妻だけは何うやらこうやら割り込むようにして腰をかけさせて貰ったが...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...さすがにその思考の流れに割り込むのはしのばれた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...連中の間へ割り込むと...
徳田秋声 「足迹」
...許可地以外に喰(は)み出ることを許されない盛り場としてはそこへ割り込むのも容易ではなかった...
徳田秋声 「縮図」
...晴代は割り込むやうにして...
徳田秋声 「のらもの」
...そのうちに席が一つ空いたから弥之助は其処(そこ)へ割り込むと...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...列の中に割り込むというような...
中谷宇吉郎 「抗議する義務」
...まだかかりゃしませんよ」と重吉が割り込むように弁解したので...
夏目漱石 「手紙」
...こうにか割り込むのであるが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...それでも割り込むように狭い部屋に入って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...僅かな資本では割り込む隙がございません...
横光利一 「上海」
...反絵は彼らの中へ割り込むと今まで勝ち続けていた一人の兵士の前に突きたった...
横光利一 「日輪」
...亜麻畑(あまばたけ)と桑畑の間を揺れつつ森の中へ割り込むと...
横光利一 「蠅」
...――今では大坂城の京橋口に御番頭(ごばんがしら)として詰めてござるが、順慶堀の川ざらいには、土をかついでござった牢人衆であったに)そんなうらやましい噂を、町ではよく聞くが、さて、又八がだんだんに見るところでは、(世の中というやつは、まるで石垣だ、きっちりと、使われる石は組んであって、後から入る隙(すき)はねえものだ)すこし疲れて来たが、また、(なあに、蔓(つる)の見つからねえうちが、そう見えるんだ、うまく、割り込むまでが、むずかしいが、何かへ取ッついてしまえば)と思い直して、間借している馬具師のおやじへも、就職(くち)をたのんでおいた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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