...それは無残にもこんなものだつた...
芥川龍之介 「夢」
...地面の上に敷かれた美しい錦の若葉を無残にも喙(ついば)み尽した...
魯迅 井上紅梅訳 「鴨の喜劇」
......
今村恒夫 「歩哨戦」
...無残にも妾が雄を噬みころし...
巌谷小波 「こがね丸」
...無残にももみくちゃになっている...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...自分のごまかしが無残にも図星を指されて見ると...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...たとえかれ等が如何にもがきあがこうとも最早生命の道を無残にも断絶されている過去的亡者どもである...
辻潤 「錯覚自我説」
...およそ近世の文学に現れた荒廃の詩情を味(あじわ)おうとしたら埃及(エジプト)伊太利(イタリー)に赴(おもむ)かずとも現在の東京を歩むほど無残にも傷(いた)ましい思(おもい)をさせる処はあるまい...
永井荷風 「日和下駄」
...この闖入者は無残にも...
中里介山 「大菩薩峠」
...修繕の工夫はないものか知らんと、知らず識(し)らず与八は、もうすでに片肌ぬぎになっていた絵馬の全身を露出させてしまって見ると、無残にも、それはホンのハズミに踏んだばかりですけれども、与八の馬鹿力で一たまりもなく、真二つに踏み裂かれてしまっていて、繕(つくろ)うべき余地もありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...玉の肌は無残にも傷付いて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無残にも欠けているのが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無残にも小豆(あずき)大の赤黒い痘痕(あばた)が...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...今や無残にも取り払われてただ叢(くさむら)の中に散らばっているばかりである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...無残にも引きちぎられた悲しみとも...
山本禾太郎 「仙人掌の花」
...無残にも絶息している事が確かめられましたが...
夢野久作 「一足お先に」
...公孫越は満足して、帰路についたが、途中、森林のうちから雨霰(あめあられ)の如き矢攻めに遭って、無残にも、立往生のまま射殺されてしまった...
吉川英治 「三国志」
...無残にも愛想づかされた激しい言葉は...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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