...僕等は無残にもひろげられた跡を向う両国へ引き返しながら...
芥川龍之介 「本所両国」
...それは無残にもこんなものだつた...
芥川龍之介 「夢」
...無残にも妾が雄を噬みころし...
巌谷小波 「こがね丸」
...無残にも刺し殺してしまいました...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...無残にも目覚めさせた...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...その朝あれほど無残にも死傷者を出した連中にとっては...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...たとえかれ等が如何にもがきあがこうとも最早生命の道を無残にも断絶されている過去的亡者どもである...
辻潤 「錯覚自我説」
...無残にもおおぜいの死傷者を出したという記事が新聞に出た...
寺田寅彦 「災難雑考」
...修繕の工夫はないものか知らんと、知らず識(し)らず与八は、もうすでに片肌ぬぎになっていた絵馬の全身を露出させてしまって見ると、無残にも、それはホンのハズミに踏んだばかりですけれども、与八の馬鹿力で一たまりもなく、真二つに踏み裂かれてしまっていて、繕(つくろ)うべき余地もありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...無残にも足を踏みすべらして...
中里介山 「大菩薩峠」
...無残にも欠けているのが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無残にも引歪められた口から...
野村胡堂 「死の舞踏」
...フランス王ルイ十七世の無残にも衰頽した姿であった...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...昔は老年になりてものの役に立たぬ人を無残にも山谷(さんこく)に捨てし地方もありきとぞ...
正岡子規 「俳諧大要」
...今や無残にも取り払われてただ叢(くさむら)の中に散らばっているばかりである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...無残にも引きちぎられた悲しみとも...
山本禾太郎 「仙人掌の花」
...無残にも渓流まで落ちない中途で...
吉川英治 「剣難女難」
...無残にも愛想づかされた激しい言葉は...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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