...無残な紙魚(しぎよ)の餌(ゑさ)となつて...
芥川龍之介 「澄江堂雑記」
...無残なことをしてけり」ト...
巌谷小波 「こがね丸」
...南緯八度二分における無残なる最期...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...その屍骸(しがい)があちらこちらに転がっているのは無残なことです...
中里介山 「大菩薩峠」
...焦(じ)れつするのもまた無残なるものであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...荒凉として無残な...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...その冷酷無残な眼を光らせたのでした...
野村胡堂 「礫心中」
...無残な嵐の一夜の痕跡を踏まなければ...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...おやじの無残な死にざまは...
久生十蘭 「金狼」
...松王 (傍白)「六波羅の侍にしては、無残な最期...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...どうやら小田原へ運んで残存者の手でも病(わづら)はさぬ限りは手の配しやうもない無残な凧と化してしまつた...
牧野信一 「山峡の凧」
...死体の男は脾腹に無残な傷を受けていたが...
山本周五郎 「お美津簪」
...まことに無残なことをするやつらだ」「それで...
山本周五郎 「風流太平記」
...余りにも無残な恐ろしいものであった事が...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...そのような無残なもののすべてを人格化した「悪魔」の別名である...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...なんと無残な輪廻(りんね)だろう...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...人間の無残な振舞いとはおよそ遠い小鳥の声がしていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...無残な刑刀の錆(さび)となる運命にある一子郁次郎のことばかりだった...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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