...無残な紙魚(しみ)の餌となつて...
芥川龍之介 「後世」
...ああなんという無残な光景が...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...無残な京子のむくろが横わっていた...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...奸智(かんち)にたけた兇悪無残な丈五郎のことだ...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...印度は今ほど無残な英国の圧迫下にてんでんバラバラな苦しみにも陥らなかったであろうという風なことを嘆息するように言われた...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...ただ無残な一面の廃墟(はいきょ)です...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...やや右俯伏せに倒れていた令嬢エミーラの無残なる屍体のみであった...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...無残な横死をした父がせめて西方浄土(さいほうじょうど)にでも生れることか...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...焦(じ)れつするのもまた無残なるものであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...冷酷無残な辻斬がまたも活動を始めたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...見るも無残な最期を遂げていたのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...無残な金五郎の身体は...
火野葦平 「花と龍」
...死体の男は脾腹に無残な傷を受けていたが...
山本周五郎 「お美津簪」
...あの孫娘を伴れてな」「――なんと無残な」「わしも当座は血が凍っただ」老人は淡々と云った...
山本周五郎 「風流太平記」
...成る程無残な状態(ありさま)であった...
夢野久作 「巡査辞職」
...無残な伯父の変装であるにしても...
夢野久作 「冥土行進曲」
...眼のまえの無残なものを...
吉川英治 「私本太平記」
...無残な鎌倉の焦土が...
吉川英治 「私本太平記」
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