...ああなんという無残な光景が...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...無残な女の轢死体(れきしたい)を見たが...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...全く無残なクーペの姿だった...
大阪圭吉 「白妖」
...夕闇の道路はたちまち無残な修羅場と変った...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...なにがなにやら見わけもつかないくらいに噛みちぎられた無残なすがたを...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...ことにその斬られっぷりというのが無残なもので...
中里介山 「大菩薩峠」
...冷酷無残な性格の持主でした...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...「ぜいたくをいうな」八五郎は精一杯冷酷無残な顔をして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その中に倒れている秋山彌十の無残な死骸が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...といふより百枚以上書いては削りました! 何といふ無残な仕事! 何たる倦怠! 嗚呼! 芸術! 芸術! 狂犬の如く我々の心に噛みつくこの幻想とは果して何ものでせう...
北條民雄 「頃日雑記」
...いずれも無残な仕方だが...
南方熊楠 「十二支考」
...余りにも無残な恐ろしいものであった事が...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...後から取調べたところによると、その囚人はトテも兇暴、無残な連中で、看守をタタキ倒して破獄の後(のち)、お台場の下に浮かべてある夥しい材木の蔭に潜んで追捕の手を遣り過し、程近い潮場の下の釣船を奪って逃げるつもりであったが、その中(うち)に四人の中の一人が、「……オイ……石垣の上に立って御座るのがドウヤラ典獄さんらしいぞ」と云うと皆、恐ろしさに手足の力が抜けて浮いていられなくなった...
夢野久作 「近世快人伝」
...そのような無残なもののすべてを人格化した「悪魔」の別名である...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...無残な伯父の変装であるにしても...
夢野久作 「冥土行進曲」
...この無残な蛙(かへる)を――わたしの青白い肉を...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...たちまち無残な敗れをとり...
吉川英治 「剣難女難」
...アア無残な結果になろうとは予測せずに――...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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