...基督が荒野の試みに逢つたのは無意義であるか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...自余の諸問題は殆んど無意義なるが如き感がある...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...そんな區別に由つて無意義の健全を貪(むさぼ)るものには...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...はつきりさせておくのは必ずしも無意義でないと考へてゐる次第です――といふ手紙をぼくに書いてゐた...
小穴隆一 「二つの繪」
...それらにいかなる意義があったのか?」……生の無意義さ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...いたずらにしても無意義なものではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...おおよそそれは無意義なのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...今日は、かかる歌謡は、無意義となった...
蜷川新 「天皇」
...今までの防共協定なるものは同時に無意義なものになつたわけだ...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...詩を魂の慰安として無意義に人生を空費した私にとつて...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...無意義な文字が示したと云ふ有意義の効果...
平出修 「逆徒」
...それを平気で受けると云ふことは自分の家出以来の苦労を無意義にするやうな感じもした...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...要するにファウストに限って日本での興行を無意義だとするのは誤っていはすまいか...
森鴎外 「訳本ファウストについて」
...決してその採集が無意義でないことを...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...銀幕と観衆を喪失(なく)した活動写真機と同様の無意義なものになってしまうのだ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...明治大正の歴史書に載するところの簡単にして無意義なる叙述とともに...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...すなわち世間的価値の無意義を観じて永遠の価値の追求に身を投ずることを...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...総じて世上の階級を無意義とする自覚を呼び醒ました...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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