...無念無想の境地に至り、究極の安楽を得ることを表す...
...それから数分たって、陪審員が再び法廷に戻って来た時には、被告はいささかも悪びれる容子はなく、無念無想、もはや何事も考えてさえいないように見えた...
モオパッサン 秋田滋訳 「墓」
...彼はたしかに無念無想の境地(きょうち)にはいろうとしているのが分った...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...いゝ気持になつて一切合切無念無想...
種田山頭火 「行乞記」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...無念無想の渾沌(こんとん)たる状態においては自分もなければ世界もない...
寺田寅彦 「文学の中の科学的要素」
...無念無想のていで坐りこんでいたものである...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...その中に寝ころんで無念無想になるのに適する...
豊島与志雄 「北支点描」
...それらの人が朝目覚めた時の無念無想...
中原中也 「詩に関する話」
...この世は夢のまた夢と無念無想に小圓太は...
正岡容 「小説 圓朝」
...無念無想になって筆をとらなければならない...
山本周五郎 「さぶ」
...なんの約束もなくして無念無想に低頭できる神社の存在...
山本周五郎 「新潮記」
...折角馬春堂の無念無想に入(い)ろうとするところを破りました...
吉川英治 「江戸三国志」
...こんな場合にはすぐ必死の無念無想になる...
吉川英治 「剣難女難」
...「まだ気力が足らん! 神心の凝念(ぎょうねん)が足らん! 剣と心の一致が足らん! 無念無想になれ...
吉川英治 「剣難女難」
...無念無想の裡(うち)に描(か)いたものは...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...その青空の如き身になりきることがほんとの無念無想の相(すがた)というのであろうか...
吉川英治 「宮本武蔵」
...強弱の火華を消して無念無想の境地をもとめて人々が四散した...
吉行エイスケ 「女百貨店」
...ちょうど灯明皿の前に無念無想のていで佇んで...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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