...そこには無数の燈火(ともしび)が暗い空を炙(あぶ)った下に...
芥川龍之介 「路上」
...人口に膾炙(くわいしや)してゐる...
田山録弥 「尾崎紅葉とその作品」
...また例えば山伏の橙汁の炙出(あぶりだ)しと見当をつけてから...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...炙りて火より取り出し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...庭の中にて牛の股肥えたる肉を雷霆のヂュウスのために燒き炙り...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...癌研へ行って来ます」白紙に明礬水(みょうばんすい)で書いた文字が炙り出されて来るように...
外村繁 「澪標」
...そして、常に果たせる哉、煮られるか、炙られるか、裂かれるか、斬られるか、獄されるか、毒を送られるかしてその生を終るのである...
中井正一 「「焚書時代」の出現」
...老女に炙(あぶ)られて脆(もろ)くも毒を吐いてしまって...
中里介山 「大菩薩峠」
...世の常の人が偉人に親炙(しんしゃ)していると...
中里介山 「大菩薩峠」
...記憶の紙に炙(あぶ)り出すのみか...
夏目漱石 「虞美人草」
...古来征戦幾人カ回ヘル」はよく人口に膾炙(かいしゃ)した七絶である...
牧野富太郎 「植物記」
...また従来から久しく人口に膾炙(かいしゃ)し来(きた)って口に慣れているので...
牧野富太郎 「植物記」
...オエン説に米国の黒人も蛇は皆足あり炙れば見ゆという由...
南方熊楠 「十二支考」
...小児ら掘り捉え炙(あぶ)り食う四葉の写真を掲げ居る...
南方熊楠 「十二支考」
...房州の某処にて石地蔵の頭を火炙(ひあぶ)りにせしが面白かりし由を記せるなど考え合わすべし...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...手にお炙(きう)をすゑられるからな...
宮原晃一郎 「鳩の鳴く時計」
...その汁が浸(し)みて鮎が鼈甲色(べっこういろ)になりますからそれを炙焼(あぶりやき)に致しますとどんなに美味うございましょう...
村井弦斎 「食道楽」
...それは今雀(すずめ)を炙(あぶ)って食った故(ゆえ)なるべしと言えば...
柳田国男 「遠野物語」
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