...勃々たる覇気とは常に火の如く胸腔を炙る...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...飲んでから羊の炙肉(あぶりにく)の方を見て欲しそうに眼を放さない...
田中貢太郎 「賭博の負債」
...頭から襟頸から背筋へかけて炙(あぶ)られるように感じる...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...手炙(てあぶ)り...
徳田秋声 「仮装人物」
...癌研へ行って来ます」白紙に明礬水(みょうばんすい)で書いた文字が炙り出されて来るように...
外村繁 「澪標」
...ソースがいいとか炙肉(あぶりにく)がよく焼けてるなどと...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...クルティルスが(はりねずみ)の炙肉(あぶりにく)を考え出したように...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...これ人口に膾炙(かいしゃ)する少杜(しょうと)の詩なり...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...主人のごとくこんな利目(ききめ)のある薬湯へ煮(う)だるほど這入(はい)っても少しも功能のない男はやはり醋をかけて火炙(ひあぶ)りにするに限ると思う...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...そのおばあさんの案内で吉原の近くだと云ふ炙をすゑる家へ行つてみた...
林芙美子 「玄關の手帖」
...その詩歌(しいか)の名声を得て今にいたるまで人口に膾炙(かいしゃ)するは...
福沢諭吉 「読倫理教科書」
...人口(じんこう)に膾炙(かいしゃ)されたのはロンドンが恐ろしい地震に見舞われた由...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「見えざる力」
...親炙(しんしゃ)する機会に蓬著したわけである...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...また串(くし)を廻して肉を炙(あぶ)る事を教えたというも事実であろう(一七四五年板...
南方熊楠 「十二支考」
...すぐ人口に膾炙(かいしゃ)し...
吉川英治 「私本太平記」
...又餅を炙(あぶ)りて食(くら)ふ...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
...彼らはモンテスーマに使嗾されたことを自白し王宮前の広場で火炙(あぶ)りの刑に処せられた...
和辻哲郎 「鎖国」
...この二人が英雄として人口に膾炙したのは...
和辻哲郎 「鎖国」
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