...それは瀝青(チャン)らしい黒枠の中に横文字を並べた木札だった...
芥川龍之介 「蜃気楼」
...瀝青(れきせい)の波は...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...顔も手も瀝青(チャン)だらけにしながら身悶えて泣くのです...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...道路だけが立派に磨いた土瀝青張りに出來上つて...
寺田寅彦 「寫生紀行」
... 275漫々として限りなき潮を下に瀝青の色を深めて寄する雲すごき颶風を誘ふ時...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...私は炊煙の立ち騰る都会を夢みはしない――土瀝青(チヤン)色の疲れた空に炊煙の立ち騰る都会などを...
富永太郎 「秋の悲歎」
...瀝青(チャン)を塗った柳編みの屋根のついてる一種の従軍行商人の小さな車のようなものが止まっていて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...瀝青(チャン)のいっぱいはいった黒い釜(かま)がけむってるのがそこに突然見られた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...瀝青(チャン)を塗った庇帽(ひさしぼう)...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...沸騰せる瀝青(チャン)もバイヤールの名を汚すものではない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
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逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
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逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...瀝青(れきせい)のように濃くなった血液のため...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...車道の土瀝青(チヤン)の上を音もせで走るいろ/\の馬車...
森鴎外 「舞姫」
...瀝青を塗つた細引で...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...マダム・レムブルグが瀝青(れきせい)の浮いた黒襦子(くろじゅす)の着物をつけて朝のミルクのなかで接吻をすると...
吉行エイスケ 「地図に出てくる男女」
...彼は寝台のなかで外出着をつけて胸には瀝青を鍍金(めっき)した勲章をぶらさげていた...
吉行エイスケ 「地図に出てくる男女」
...しかも必要なところには石よりも堅い瀝青セメントが用いてある...
和辻哲郎 「鎖国」
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