...「お前には頼まんまでよ……愛ちゃん」倉地は大きな声で愛子を呼びながら階下のほうに耳を澄ました...
有島武郎 「或る女」
...耳を澄ますと、どこやらで鉦たたき(?)が鳴いてゐる...
種田山頭火 「其中日記」
...このごろは太陽の心を考へてゐる(澄太君が逓友新年号の扉に太陽の使者を書いてゐる)...
種田山頭火 「其中日記」
...ぎらぎらした夏から澄みきった秋へと...
豊島与志雄 「初秋海浜記」
...澄子はただ頭を振った...
豊島与志雄 「変な男」
...見物の者が眼を澄まして眺めていると...
中里介山 「法然行伝」
...澄み切った秋の空気の中へ広がり尽くすと...
夏目漱石 「三四郎」
...きのうの澄み切った空に引き易(か)えて...
夏目漱石 「二百十日」
...それが夫の気を焦立(いらだ)たせるのを目の前に見ながら澄ましていた...
夏目漱石 「道草」
...何か遠い澄みわたったものが見えてくるようでした...
原民喜 「誕生日」
...」「…………」なるほど耳を澄して...
牧野信一 「ラガド大学参観記」
...すいっちょが澄んだ声を張って鳴き続けていた...
山本周五郎 「新潮記」
...一生懸命に耳を澄ましたが...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...澄み冴えた歌声に変った...
横光利一 「夜の靴」
...四方を繞つて澄み切つた空氣と日光との眞の祝宴であつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...あの理智の澄んだ四国屋のお久良が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...心が澄めば澄むほど里を恋い...
吉川英治 「宮本武蔵」
...原色に澄切った蒼空(あおぞら)の中に...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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