...という安全感の裡(うち)に潜む奇妙な楽しさ...
海野十三 「探偵会話 下駄を探せ」
...この裏面には継母の邪曲(よこしま)も潜むのであった...
江見水蔭 「怪異暗闇祭」
...その実深いところに潜む熱情に動かされたものであることに気づいて来るでありましょう...
高浜虚子 「俳句への道」
...これに潜むエネルギーを民衆の福祉に供するに至るだろう...
長岡半太郎 「アインシュタイン博士のこと」
...時あって杖の先に潜む...
夏目漱石 「虞美人草」
...番頭さんが突き落したとは言やしない」平次の言葉の裏に潜む意味の恐ろしさに怯(おび)えたものか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...宇宙の深底に潜む不可知なもの……僕に迫って来るものははてしなく巨大なもののようだった...
原民喜 「鎮魂歌」
...どうかすると僕は彼のなかに潜む根かぎり明るい不思議な力を振り仰ぐやうな気持だつた...
原民喜 「火の子供」
...埼玉郡に潜む扨(さて)夫(そ)れから私の気になる松木(まつき)...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...あの白粉(おしろい)の仮面の背後に潜む小さい霊が...
森鴎外 「余興」
...四工藝の美に潜む法則の決定は...
柳宗悦 「工藝の道」
...茶道には因って来る美の理法が潜む...
柳宗悦 「工藝の道」
...同じものがそこに潜むではないか...
柳宗悦 「雑器の美」
...南方朝鮮の下手(げて)な茶碗に潜む美でした...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...ただ人間と人間との相互の敬愛に潜むのです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...そこに真紀子の姿の潜むのも感じられてからは...
横光利一 「旅愁」
...床下に潜む者は」俊基は...
吉川英治 「私本太平記」
...その浅黒い面と眼底(がんてい)に潜むどこか不敵なものを...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索