...滾々(こんこん)として何処からか溢れて来る...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...床(ゆか)の上に人血(じんけつ)の滾(こぼ)れたのを拭いた跡が二三ヶ所ある...
海野十三 「恐怖の口笛」
...子供のような泪(なみだ)をポロポロ滾(こぼ)した...
海野十三 「赤外線男」
...そこから鮮血が滾々(こんこん)と吹きだして...
海野十三 「不思議なる空間断層」
...滾々(こんこん)として湧(わ)いて出た...
夏目漱石 「門」
...滾々(こん/\)として湧(わ)いて出(で)た...
夏目漱石 「門」
...暫(しば)し数行(すこう)の血涙(けつるい)滾々(こんこん)たるを覚え...
福田英子 「妾の半生涯」
...そこに滾々(こんこん)たる興味が尽きせぬからである...
藤島武二 「画室の言葉」
...この時は震えて涙を滾した...
牧野信一 「淡雪」
...此間もお母さんが滾してゐらつしやいましたぜ...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...ちよいと待つて呉れよ――これが滾れるといけないから...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...その離室は崖から滾れ落ちる筧のわずかな水音がさらさらと耳を打つのみで...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...うちの人はケチでやりきれないと云つて滾してゐたつけ...
牧野信一 「スプリングコート」
...それが悉く妾の裾から床に滾れ落ちるのを見とゞけて...
牧野信一 「痴酔記」
...仕事が忙しいなんて云つて不平も滾せないわけだぞ...
牧野信一 「素書」
...と先刻から密かに苛責の念に苛まれてゐた心が頼りなく流れ滾れたのだつた...
牧野信一 「鞭撻」
...職業柄決して酩酊が適はぬと滾し...
牧野信一 「湖の夢」
...それらの街に向つて吠えてゐる口腔からは銀色の水が切りに滾れてゐる...
牧野信一 「山彦の街」
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