...雨滴(あまだれ)の音が...
石川啄木 「葉書」
...美(うま)し涙の雨滴(あまじた)り...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...頬に雨滴をあてて...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...涙一滴見せるのではなかった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そのような事でさえ彼の血管へ一滴の毒液を注射するくらいな効果があった...
寺田寅彦 「球根」
...梁川は永遠の真理を趣味滴る如き文章に述べた」などの語があった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...だが水滴の落ちる場所を離れない...
豊島与志雄 「聖女人像」
...血の滴っている脣を顫わせて「知己を失って...
直木三十五 「南国太平記」
...蓋(ふた)の裏(うら)からはだら/\と滴(したゝ)りが垂(た)れて僅(わづ)かに水蒸氣(ゆげ)が立(た)つた...
長塚節 「土」
...この過冷却水滴が氷のついた固体表面に衝突すると...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...マクスウェルのレモネードに滴下し始めた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...一滴もそとにはこぼさぬしくみです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...何トナレバ、此(かく)ノ如キ手段ヲ用イテ、精神的ニ人ヲ殺傷スル場合ニハ、他ノ犯罪手段ニ於ケルガ如キ物的証拠ヲ厘毫(りんごう)モ留メズ、一滴ノ血、一刹那(せつな)ノ音響、一片ノ煙ダモ認ムル能(あた)ワザルノミナラズ、当該被害者モ亦(また)、直チニ一切ノ証言ヲ為シ得ベキ資格ヲ喪失スルト同時ニ、ソノ精神ノ異状ヲ回復セムガタメニハカナリノ長日月ヲ要シ、又ハ永久ニ回復セズ、万一コレヲ回復スルモ、ソノ被害当時ノ回想、又ハ犯罪手段ニ対スル記憶ノ残留セルモノアリヤ否ヤ、甚(はなは)ダ疑問トスベキモノアリ、調査上甚シキ困難ニ遭遇スベキ事、予想ニ難カラザレバナリ――――思ウニ現代ノ文化ハ所謂(いわゆる)、唯物科学ノ文化ナリ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...間もなく長い房々した髪毛(かみのけ)の蔭からポタポタと涙を滴(た)らし初めた...
夢野久作 「冥土行進曲」
...滴りを含んだ石の刻みがつぎつぎに露われた...
横光利一 「旅愁」
...細かなぎら/\光る滴りとなつて...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...滴る露の中に瓜の花と蜂の群とが無數に喜び躍つてゐる...
若山牧水 「樹木とその葉」
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