...液体が繊維に滲透して染まる...
...想像力が文章に滲透している...
...知識を子どもたちに滲透させるのに苦労する...
...彼は真実を隠すことができず、素直に感情が滲透するタイプだ...
...政策が人々の生活に滲透しているかどうかが問題になっている...
...日常生活の些事の中にも滲透して...
阿部次郎 「帰来」
...未だ上求菩提の一句の内容にさへ眞正に滲透することを得ざる者の言葉いぢりか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...全露西亜(ロシア)の悉ゆる階級に滲透した...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...その行文の間に卑怯な迫害者に対する苦々しさが滲透しているようである...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...しかしそこには確かに楽の中から流れ出て地と空と人の胸とに滲透するある雰囲気のようなものがある...
寺田寅彦 「雑記(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...この寂滅あるいは虚無的な色彩が中古のあらゆる文化に滲透(しんとう)しているのは人の知るところである...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...その同じ傾向は生物に関する科学の方面へも滲透して行った...
寺田寅彦 「厄年と etc.」
...いわゆる弁証法的唯物論の自然科学への滲透であって...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...しかし自然界が精神界に滲透してその糧(かて)となり...
ボードレール 富永太郎訳 「人工天国」
...自然の機能に滲透せんとする人間的機能の調和の努力...
中井正一 「芸術の人間学的考察」
...集団的性格が個人的個性に滲透するのである...
中井正一 「芸術の人間学的考察」
...有機的に滲透(しんとう)混和して統一されたものに外ならない...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...夢や狂気にまで滲透してゆく心理の翳など大変なものですが...
原民喜 「ある手紙」
...長篇に固有な滲透性について評論家も思想家も考えねばならぬ...
三木清 「自己を中心に」
...彼が他の人に滲透する力はむしろその一半を彼のうちになほ生きてゐる懷疑に負うてゐる...
三木清 「人生論ノート」
...もしこの学問が不可思議な滲透によって我々のうちにしみ入るのでなければ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...私たちの中心人物にまで滲透して来てゐたのである...
淀野隆三 「横光さんと梶井君」
...太陽は腐(す)えた向日葵(ひまわり)のように青くさく脳天から滲透(しみとお)った...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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