...急に滔々(とうとう)と弁じ出した...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...滔々(とうとう)と独得な説を述べた...
芥川龍之介 「上海游記」
...然れども簡を尊ぶは滔々たる時代の風潮なり...
芥川龍之介 「文部省の仮名遣改定案について」
...滔々(とうとう)たる勢で流れている...
谷崎潤一郎 「細雪」
...滔々(とうとう)たる世俗の流輩が重金説・保護主義・専売主義等に心酔したるももとよりうべなりというべし...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...さっそく立て板に水を流すごとく滔々と...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...河の水は濁って滔々と流れてるわ...
豊島与志雄 「旅だち」
...息をもつがず滔々(とうとう)と述べ立てましたから兵馬は...
中里介山 「大菩薩峠」
...滔々(とうとう)と滝の如くに日本へ向けて...
中里介山 「大菩薩峠」
...滔々(とうとう)と知識を振蒔(ふりま)いて見せる...
中里介山 「大菩薩峠」
...他の作家をして片言隻句すら容易に纏めしむる餘裕を與へぬ先に如是閑君は滔々として常人の思も寄らぬ事を...
夏目漱石 「「額の男」を讀む」
...ところが会議の席では案に相違(そうい)して滔々(とうとう)と生徒厳罰論(げんばつろん)を述べたから...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...人は何と自然の生きもの、謂わばけものでしょう、自分の一生が二度とないという、こんないとおしい愛惜してあまりある時間の枠に規正されている命をもちながら、ほんとにのんきに、無内容に、動物としての命の動きのままに動かされて、大ボラをふいたり、大ウソをついて威張ったりして、動物のしらない穢辱と動物のしらない立派さの間に生き死にしてゆく姿は、何と滔々たるものでしょう、その滔々ぶりに、人間万歳の声を声を(ママ)あげる人もあるわけでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...滔々として帝国主義に禍いされている日本において...
柳田国男 「故郷七十年」
...桂香を以て自ら任じつつ飯喰い種にして行く者が滔々として皆然(しか)りであるが...
夢野久作 「近世快人伝」
...理論立てて滔々(とうとう)と演説した...
吉川英治 「三国志」
...余勢の激流は滔々(とうとう)と岸を洗っている...
吉川英治 「三国志」
...滔々たる大河が大いなる山脈の麓を北に向けて流れ遥かなる熱帯の海へと注いでいた時のものだろう...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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