...のみならず咄嗟(とっさ)に思い出したのは今朝(けさ)滔々(とうとう)と粟野さんに売文の悲劇を弁(べん)じたことである...
芥川龍之介 「十円札」
...相手の若者たちの理不尽(りふじん)な事を滔々(とうとう)と早口にしゃべり出した...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...滔々と何物をも流さずにおかない大氾濫を畫きたい」と語られたといふ...
今井邦子 「雪解水」
...どうして云えましょう」明智が滔々(とうとう)まくし立てるのを...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...なお滔々と説明をつづけた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...滔々(とうとう)として日に降り...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...滔々大率是れなり現に彼れが外務大臣候補者として内閣の問題となりし時の如き...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...日本の青年は滔々として堕落するにもかかわらず...
夏目漱石 「野分」
...滔々(とうとう)たる流俗に抗する万古不磨(ばんこふま)の穴の集合体であって...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...大にその立派さを発揮するために美辞佳句を連ねて滔々(とうとう)として述べた...
新渡戸稲造 「国際聯盟とは如何なものか」
...滔々(とうとう)たる日本婦女皆これにして...
福田英子 「妾の半生涯」
...「さてもその日の謙信は……」やがて滔々(とうとう)と読みはじめた...
正岡容 「小説 圓朝」
...この頃伯林(ベルリン)の灌仏会(かんぶつえ)に滔々(とうとう)として独逸(ドイツ)語で演説した文学士なんかにくらべると倫敦の日本人はよほど不景気と見える...
正岡子規 「墨汁一滴」
...個人主義者の子孫たち……そのような投遣(なげや)りな傾向の日本の大衆が滔々(とうとう)としてエロ...
夢野久作 「路傍の木乃伊」
...滔々(とうとう)と...
吉川英治 「私本太平記」
...滔々(とうとう)たる中央織田の大軍と秀吉の指揮に対して...
吉川英治 「新書太閤記」
...世は滔々(とうとう)と紊(みだ)れ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...滔々(とうとう)...
吉川英治 「平の将門」
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