...彼はことさらに叔父の前に滔々と維新の大業を論じ...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...おびたゞしい水は渦をなして街の南を滔々と流れゆくのである...
今井邦子 「伊那紀行」
...あの時滔々としやべつたことが前後の取りとめさへ無かつたことを思へて來た...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...世は滔々(とうとう)として民主革命の行われつつあり...
太宰治 「春の枯葉」
...滔々(とうとう)として天を怨(うら)み世を呪(のろ)う言葉をつらねる...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...滔々として漲りて勢猛く寄する水...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...ストラディヴァリウスとアマーティの違いを滔々と語る...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...滔々たる世界名奔利走(めいほんりそう)の人に向かってストイックの哲学家たるを求め...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...それから馬鹿囃子と水鉄砲のことまで滔々(とうとう)と...
中里介山 「大菩薩峠」
...汝が呪詛の滔々と流れ流れるを感ずるのです...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...現代の青年は滔々(とうとう)として日に堕落しつつある」聴衆は少しく色めいた...
夏目漱石 「野分」
...初手から逃(に)げ路(みち)が作ってある事だから滔々(とうとう)と弁じ立てる...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...滔々(とうとう)たる古今の濁水(じょくすい)社会には...
福沢諭吉 「新女大学」
...右方に入海のさまにて水滔々たり...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...焦(こ)げつくほど欲しい浪人が滔々として天下に満ち満ちている状態である...
夢野久作 「近世快人伝」
...滔々(とうとう)たる潮の勢いにひとしく...
吉川英治 「黒田如水」
...滔々(とうとう)と舌(ぜつ)をふるい...
吉川英治 「三国志」
...ところで警官隊が来るまでには三十分しかないぞ! 足元の明るい内に尻尾を捲いて退却したらどうだい、アッハハハハ』彼はあらゆる言葉を尽して、滔々と毒付いた...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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