...余は滑稽諧謔を以て俳諧狂歌両者の本領なりと信ずる也(なり)...
永井荷風 「江戸芸術論」
...滑稽諧謔は実にこの両詩形の因(よ)りて以て発生し来りし根本の理由にあらずして何ぞや...
永井荷風 「江戸芸術論」
...南北朝以来戦乱永く相つぎ人心諸行無常(しょぎょうむじょう)を観ずる事従つて深かりしがその厭世(えんせい)思想は漸次時代の修養を経てまづ洒脱(しゃだつ)となり次(つい)で滑稽諧謔に慰安を求めんとするに至れり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...滑稽諧謔は徳川氏の治世(ちせい)に及び上下一般を通じていよいよその時代の精神をなすに至るの観あり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...江戸の都人は最も惨澹(さんたん)たる天変地妖(てんぺんちよう)に対してもまた滑稽諧謔の辞を弄(ろう)せずんば已(や)む能(あた)はざりしなり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...正風といへども決して滑稽諧謔を排斥したるに非(あら)ざるを知るに足る...
永井荷風 「江戸芸術論」
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