...自分の思想生活の對象は空漠を脱して溌溂として活躍するものとならう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...我国の学校児童の特色である所の溌溂たる元気は欠けていたが...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...生気溌溂(せいきはつらつ)というか...
海野十三 「宇宙戦隊」
...若き溌溂(はつらつ)たる脳細胞に植継(うえつ)ぎて...
海野十三 「大脳手術」
...多くの画家が生命の溌溂さをのみ見ているこの魚族を取り扱うのに...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...大地は溌溂たる生気が充ち溢れて...
薄田泣菫 「独楽園」
...碧澗から白刃(はくじん)を擲(なげう)つように溌溂(はつらつ)として躍り狂うのであるから...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...溌溂とした体力を持ってる者は一人もいない...
豊島与志雄 「悪夢」
...あまりに溌溂たる宇宙の刺激に堪えなくなつた頭(あたま)を...
夏目漱石 「それから」
...溌溂たる活力をそなえたもので...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...運動神経の溌溂さが大事ですからね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...もっと早くおき出して溌溂としている鳥が一羽...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...特に俳句が老年者の文学であつて恰も若い溌溂とした文学作品でないことを述べてあつたが...
室生犀星 「俳句は老人文学ではない」
...この溌溂(はつらつ)たる妹娘はいさい構わず...
山本周五郎 「思い違い物語」
...かような活力と元気とに依って溌溂と蘇らせられつつあるのを見ると...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...現在、地上の到る処……汽車、汽船の行き尽すきわみ、自動車、飛行機の飛びつくす隈々(くまぐま)に儼然(げんぜん)とコビリ付き、冷え固まっている社交上の因襲、科学に対する迷信、外国の模倣、死んだ道徳観念……なぞいう現代社会の所謂(いわゆる)常識なるものに飽き果(はて)て、変化溌溂、奔放自在なる生命の真実性そのものの表現を渇望する心……すなわち溢るるばかりの好奇心に輝く眼(まなこ)を以て、吾輩の畢生(ひっせい)の研究事業たる「心理遺伝」の実験を見られると、立所(たちどころ)にこれを理解された...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...元気溌溂たる人間に変って来ておりますことを……...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...彼は身體の中では遽に眠つてゐた何かの力が溌溂として動き始めるのを感じた...
横光利一 「悲しみの代價」
便利!手書き漢字入力検索