...新しい勇気が湧くような気がした...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...うつかりすると取り留めのない空想が湧く……...
石川啄木 「鳥影」
...潮騷(しほざゐ)高く湧くならむ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...潮騒(しほざゐ)高く湧くならむ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...感興の湧くまゝに無闇と沢山の創作を試みました...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...あとからあとへと湧くが如くに連続して来るその三味線の音――...
田山録弥 「島の唄」
...蛙の声が到るところに湧くやうきこえた...
田山録弥 「春」
...井底(せいてい)深く二つ三つの涌き口から潺々(せんせん)と清水(しみず)の湧く音を聴いた時...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...其の白髪頭から其の皺だらけの額から大粒の汗の湧くを見...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...清水の湧くような爽(さわ)やかな気分に打たれますけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...なんだか、深い、溜息が、なんだかはるかな、幻想が、湧くけど、それは、掴(つか)めない...
中原中也 「在りし日の歌」
...泉の湧くような虫の声...
野村胡堂 「江戸の火術」
...忽ちにして天より來るか、地より湧くか、微妙幽玄を極めた旋律が、縷のやうに流れ動く...
羽田亨 「賢所御神樂の儀」
...警戒心が湧くのである...
火野葦平 「花と龍」
...狡猾の精気が湧くときはいつも...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...この先を読むで行けば一層興味が湧くだらうと...
牧野信一 「喜びと悲しみの熱涙」
...もくもくと湧く白雲の海の向うに...
水上瀧太郎 「山を想ふ」
...山の方に行くとダッタン人の部落があって、せまい石の段のある坂道の左右に、清水の湧く、葡萄棚の茂ったダッタン人の家があります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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