...それから大きい浚渫船(しゆんせつせん)が一艘起重機(きぢゆうき)を擡(もた)げた向う河岸(がし)も勿論「首尾(しゆび)の松」や土蔵(どざう)の多い昔の「一番堀(いちばんぼり)」や「二番堀(にばんぼり)」ではない...
芥川龍之介 「本所両国」
...浚渫バケツが全部むしり取られていた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...初めは資本(もとで)が無いから河渫ひの人足に傭はれた事もある...
内田魯庵 「貧書生」
...あの浚渫機の爪(つめ)の間にさらえ込むのさ」「ふうん...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...布呂敷(ふろしき)で貝殼(かひがら)を渫(しやく)ひ出(だ)す位(くら)ゐ...
江見水蔭 「探檢實記 地中の秘密」
...泥(どろ)を渫(さら)へ出(だ)して見(み)たら...
江見水蔭 「探檢實記 地中の秘密」
...河川の浚渫(しゅんせつ)というようなことで以て支配されるのである...
大隈重信 「選挙人に与う」
...港底を渫へて、其の土を盛り上げて、鹽釜の市街爲に延長せり...
大町桂月 「金華山」
...△官林の拂下廿一二年の頃足尾銅山附近の七千六百町と云ふ官林を拂下げまして、又矢張是も栃木縣の中でございますが、三千七百町と云ふ山林を拂下げました、三千七百町と云ふのは安生と云ふものに拂下げ、七千六百町は古川市兵衞に拂下げましたのですが、双方で一萬千三百町、此代價が何程かと云ふと一萬千百圓である、一萬千三百町の官林を材木と地面とを合せてやつた、細かな御話をしますとお話が先にいきませぬから、一萬千三百町の地面の立派な材木と其中三千町以上の地面を附けて其代價が一萬千百圓で、此兩人に拂下げになつて居ると云ふことを御記憶を願ふ、一萬千三百町のものを一萬千百圓で拂下げた、夫で其木を伐つた、其木を伐ると云ふことに付いても大層御話がございますが夫は木を伐つたと一口に云ふ、それから山の木を伐れば河が荒れると云ふことは定まつて居る、河が荒れゝば又其河に費用が掛ると云ふことは定まつて居る、河を渫ふ、色々費用が掛ると云ふことは皆樣御承知のこと、そこで此河は群馬縣、埼玉縣、茨城縣に及んで居りますが、先づ栃木縣一縣の御話で後とは御推測を願ふ...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...井卦には井泥・井谷・井渫・井甃・井洌・井收...
内藤湖南 「易疑」
...僅かの間に江戸中の人氣を渫(さら)ひ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...わずかの間に江戸中の人気を渫(さら)い...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三十の大男がエテ物にさらわれるかよ」「天狗が渫(さら)わない代り...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...朱い煙突を持つた浚渫船が起重機から泥を吐きながら...
林芙美子 「摩周湖紀行」
...運河には浚渫船(しゅんせつせん)が腰を据えていた...
葉山嘉樹 「浚渫船」
...浚渫船は蒸汽を上げた...
葉山嘉樹 「浚渫船」
...――それは川渫いや土方しかできない者たちの集りだという...
山本周五郎 「さぶ」
...然り」と孔明は否定もせずただ笑って――「この渫陣(せつじん)の形は...
吉川英治 「三国志」
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