...温気(うんき)や膿(のう)のにおいが...
梅崎春生 「狂い凧」
...温気(あたゝかなるき)をうくれば水となる...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...絶頂(ぜつてう)は温気(あたゝかなるき)通(つう)ぜざるゆゑ艸木(くさき)を生(しやう)ぜず...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...(雷と夕立はをんさいのからくり也)雲は地中(ちちゆう)の温気(をんき)より生(しやう)ずる物ゆゑに其起(おこ)る形(かたち)は湯気(ゆげ)のごとし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...薄曇りした蒸暑い正午過ぎの温気に葉は葉の営みをし...
薄田泣菫 「森の声」
...春の温気にまゐつた旅人も...
太宰治 「津軽」
...スチームの温気がして来るなどは...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...日に温められた磧石からむつと立つて来る温気や...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...そして柔かな温気を漂わせている...
豊島与志雄 「朝やけ」
...温気が館内に立ち罩めていた...
豊島与志雄 「生あらば」
...人の温気(うんき)でいい心持になり...
中里介山 「大菩薩峠」
...湯の温気に溶け込んで...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...下艙の兵隊たちは死ぬほどの温気のなかで呻いた...
久生十蘭 「ノア」
...恵みの温気によみがえった...
本庄陸男 「石狩川」
...閉め切った汽車の温気で...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...漢の応劭の『風俗通』八を見ると〈平(とうへい)説、臘は刑を迎え徳を送る所以(ゆえん)なり、大寒至れば、常に陰勝つを恐る、故に戌(じゅつ)日を以て臘す、戌は温気なり、その気の日を用いて鶏を殺し以て刑徳を謝す、雄は門に著け雌は戸に著け、以て陰陽を和し、寒を調え水に配し、風雨を節するなり、青史子の書説、鶏は東方の牲なり、歳終り更始し、東作を弁秩す、万物戸に触れて出(い)づ、故に鶏を以て祀祭するなり〉と載せ、〈また俗説、鶏鳴まさに旦せんとす、人の起居を為す、門もまた昏に閉じ晨に開き、難を扞(ふせ)ぎ固を守る、礼は功に報るを貴ぶ、故に門戸に鶏を用うるなり〉...
南方熊楠 「十二支考」
...水なしにお砂糖を少し入れて最初は蛍(ほたる)のようなトロ火へかけておくとその温気(あたたまり)で林檎から汁が出て鍋一杯になります...
村井弦斎 「食道楽」
...熱っぽい騒音と体臭、それに温気...
山川方夫 「その一年」
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