...この温気(うんき)だと...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...温湯および温気の浴場が記述されている...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...日によっては夏の温気が...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...車室の中はひとしお蒸し暑い温気(うんき)が籠(こも)り...
谷崎潤一郎 「細雪」
...日に温められた磧石からむつと立つて来る温気や...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...そして柔かな温気を漂わせている...
豊島与志雄 「朝やけ」
...おれはその温気のなかに没入したくなった...
豊島与志雄 「朝やけ」
...夏の炎熱と酒の温気とに燃えてるようである...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...種子の芽ぐみ卵の孵る温気にじっとりと汗ばんで...
豊島与志雄 「春の幻」
...大将は四五人の旧(ふる)い弟子と奥の一と間に閉め切って立て籠(こも)り――」「この温気(うんき)にか?」「あっしの師匠は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...温気のない西洋にはそんな古池が無いのであるから...
萩原朔太郎 「詩の翻訳について」
...ひどい臭気と温気が微妙に混り合って...
久生十蘭 「犂氏の友情」
...まだ温気(あたたかみ)を含まぬ朝風は頬に(はり)するばかりである...
広津柳浪 「今戸心中」
...もっと低温気候に遭遇したことがあったが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日白魔」
...恵みの温気によみがえった...
本庄陸男 「石狩川」
...沢山に仕入れた酒がこの近年稀なる温気のために悉く完全な酢に化してしまつたので...
牧野信一 「素書」
...残りの温気だけをコタツとして利用したのである...
柳田国男 「雪国の春」
...見るまにガラスが体の温気を吸いとって曇っていった...
横光利一 「旅愁」
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