...何やら目に見えぬものが渦巻くようで...
芥川龍之介 「邪宗門」
...だがそのうちに渦巻く火焔が母との間を隔てゝしまい...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...あたかも渦巻く深淵の中へ不意に落ち込んだように...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...そこにはおおぜいの若い人たちが集まって渦巻く煙草(たばこ)の煙の中でラジオの放送を聞いているところであった...
寺田寅彦 「野球時代」
...風吹けば黄塵が渦巻く...
豊島与志雄 「砂漠の情熱」
...あたりが真紅になって渦巻くそうだ...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...狭い堀割へと渦巻くように差込んで来る上汐(あげしお)の流れに乗じて...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...頬に渦巻く笑靨(えくぼ)も...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...渦巻く聴衆の顔と対(む)きあっていたが...
原民喜 「永遠のみどり」
...渦巻く吹雪をとほしては何ひとつ見わけることも出来なかつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...渦巻く...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...長い間をおいて時々あらわれる渦巻く泡のような斑点が見えた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...彼の頭は濁流の渦巻くように混乱して...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...華やかに渦巻くジャズの旋律と一緒にフロックの背中に受け流しながら...
夢野久作 「少女地獄」
...街頭劇名監督少々荒療治ではあったが山木断髪令嬢の愛犬UTA(ウータ)を中心として渦巻くピンク色ローマンスの半分は...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...暴風のように渦巻くだろう...
横光利一 「上海」
...渦巻くそれらの頭上で無数の白い閃光(せんこう)が明滅した...
横光利一 「日輪」
...そして渦巻く波を切って泳ぎ...
吉川英治 「三国志」
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