...白い水蒸気が渦巻くやうに立つた...
石川啄木 「道」
...お通は渦巻く砂塵をとおして左手を振りながら...
犬田卯 「錦紗」
...いつでも戦雲渦巻くその中心へ向って進撃できるように...
海野十三 「東京要塞」
...地震(ない)の滝壺の渦巻く底へでも...
江見水蔭 「怪異黒姫おろし」
...そこにはおおぜいの若い人たちが集まって渦巻く煙草(たばこ)の煙の中でラジオの放送を聞いているところであった...
寺田寅彦 「野球時代」
...風吹けば黄塵が渦巻く...
豊島与志雄 「砂漠の情熱」
...渦巻く...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...これはまたひどい吹雪なんだから! 大気を真白にして渦巻く吹雪の中で...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...やがては径も樹木も田畑も家々も何も彼も渦巻く陽りの中に混沌として姿を没し...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...あの渦巻く大衆の不信任をとりかえしたのではないかだがこゝには何とゆう残された重任があることだろうちらばった部署...
槇村浩 「同志古味峯次郎」
...身のまわりに渦巻く現象が新しい要素を加えてめまぐるしくなればなるほど...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第十五巻)」
...そこに濛々(もうもう)と渦巻く熱気と...
夢野久作 「難船小僧」
...瓦焼場の煙渦巻く瓦町を抜けて太宰府へ通う田圃(たんぼ)の中の一本道の東側...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...華やかに渦巻くジャズの旋律と一緒にフロックの背中に受け流しながら...
夢野久作 「少女地獄」
...ごうごうと渦巻く人波が...
横光利一 「上海」
...蛋白石色(オパアルいろ)のあの空がふつと渦巻く海に見え...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...大胆にも渦巻く狂浪の中へ突いて出た...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...氏の心に渦巻くものを画面にさらけ出そうとするための線や色彩である...
和辻哲郎 「院展日本画所感」
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