...したしく君が渦巻く死の波を制す最後の姿を観(み)るが如(ごと)...
石川啄木 「詩」
...白い水蒸気が渦巻くやうに立つた...
石川啄木 「道」
...渦巻く海水にとりまかれた一つの小さい島のような平な岩がありました...
海野十三 「怪塔王」
...地震(ない)の滝壺の渦巻く底へでも...
江見水蔭 「怪異黒姫おろし」
...青く渦巻く深潭へ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...頬に渦巻く笑靨(えくぼ)も...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...旋風が埃(ちり)でも渦巻くように...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...パッと何か渦巻く色彩があった...
原民喜 「秋日記」
...白雲と潮の煙(けぶり)と妄執の渦巻く島の春夏秋冬これは俊寛僧都の歌...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...五月の有楽座のプラン頭の中で色々渦巻く...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...想像もされないですからな」とデュパンは濛々とけむりの渦巻くなかで言った...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「盗まれた手紙」
...私の頭の中にまたもかの丸の内倶楽部の広間(ホール)を渦巻く...
夢野久作 「少女地獄」
...ごうごうと渦巻く人波が...
横光利一 「上海」
...渦巻くそれらの頭上で無数の白い閃光(せんこう)が明滅した...
横光利一 「日輪」
...車は渦巻く味方をかき分けて深く逃げこみ...
吉川英治 「三国志」
...兵か煙か、渦巻く中に、ただひとつ、彼の影のみは、堂々無数の群刃簇槍(ぐんじんぞくそう)を踏みつぶしつつ、血しおの虹を撒いて、駈け廻っていた...
吉川英治 「三国志」
...鹿(か)の子や赤い布(きれ)や笠や手拭が渦巻く町を走っていた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...氏の心に渦巻くものを画面にさらけ出そうとするための線や色彩である...
和辻哲郎 「院展日本画所感」
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