...葎(むぐら)を渦に廻わして東西を失わす...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...じつにすばらしいエンジンですな」「渦巻気流式エンジンというと...
海野十三 「人造人間戦車の機密」
...自分達は三重渦巻の賊とまで呼ばれるに至った...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...殊に東京駅にぶっつかった風は渦巻きを起こして...
高浜虚子 「丸の内」
...これは明らかに噴煙の頭に大きな渦環(ヴォーテックスリング)が重畳していることを示すと思われた...
寺田寅彦 「小爆発二件」
...しかしたとえば液体の渦の生成や分布や相互作用については...
寺田寅彦 「物理学圏外の物理的現象」
...呀(あっ)と思う間もなく身は悲壮(ひそう)渦中(かちゅう)に捲(ま)きこまれた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その上の煙筒から吐き出さるる渦巻く煙とが...
豊島与志雄 「過渡人」
...街燈のまわりに深い渦を拵えながら...
豊島与志雄 「未来の天才」
...「大きな渦巻きの中に巻き込まれたような気持ちです...
豊島与志雄 「山吹の花」
...川水に大きい渦巻を起して...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...物凄き一条の潮が渦巻き流れて伊豆の方へ走る...
中里介山 「大菩薩峠」
...昔の様々が渦をなし心に迫って来る...
林芙美子 「晩菊」
...其處に來れば人生の小(さゝ)やかな流は皆白く碎ける水泡やどう/\と鳴る音や渦卷や奔流の只中に碎け散つてしまふのです...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...その上に曝したわたしの眼には所詮は逃避成し難い発光体が何年来となく渦を巻いて魂をゆるがせるのであつた...
牧野信一 「幽霊の出る宮殿」
...更に一歩を進めて下を覗けば五月雨に水嵩ましたる川の勢ひ渦まく波に雲を流して突きてはわれ...
正岡子規 「かけはしの記」
...何も物狂おしい渦巻なんぞをさせなくても好いのだから...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...申し分なき珍妙さに満場どよめいて笑いの渦巻...
山本笑月 「明治世相百話」
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