...莨の煙が薄く渦を巻いて居た...
石川啄木 「菊池君」
...それとも渦にまきこまれてしまったかな」ぼんやり黄いろく光る魚油灯を...
海野十三 「怪塔王」
...いつしかあたりには真白の雲が渦を巻いていた...
海野十三 「殺人の涯」
...頭の中で渦(うず)を巻いた...
谷崎潤一郎 「秘密」
...大渦巻の圏内を脱したとおもうころ...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...魔の海の大渦巻のことを物語ったが...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...放射形柱状渦の存在を推定したことがあった...
寺田寅彦 「自然界の縞模様」
...彼の思想は旋風のように渦(うず)をまいた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...こうか渦(うず)の中を漕(こ)ぎ抜けられそうだ...
夏目漱石 「虞美人草」
...歓楽の渦を巻くこの室(へや)の隅っこに...
野村胡堂 「踊る美人像」
...その他のものは潮時を大分遅れて渦巻に入ったか...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...落葉と共に渦巻き鳴らしつつ暗い木立の奥に迷い込んで行く...
夢野久作 「塵」
...「何です! 親分」と渦を巻いた...
吉川英治 「剣難女難」
...剣と剣の渦の中へ...
吉川英治 「剣難女難」
...「病さえなければ――」とお米は血に渦を巻かせて考える...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...一しきり混雑の人渦(ひとうず)が巻いた...
吉川英治 「源頼朝」
...絢爛(けんらん)な渦巻きがとおく去って...
吉行エイスケ 「女百貨店」
...宇宙の森羅万象の根底にひそむ悲哀を悟得し芸術にその糧を得て現世の渦中に身を置く...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
便利!手書き漢字入力検索