...――首領は渋々指をさしのべて...
海野十三 「流線間諜」
...渋々(しぶしぶ)席を立って...
江戸川乱歩 「接吻」
...医者になるのを止めッちゃいたくなるよ」友人は渋々起きたが...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...渋々応じるように心掛けるのが利巧者だ...
太宰治 「新ハムレット」
...ひどく渋々(しぶしぶ)応じた...
太宰治 「眉山」
...渋々と身体(からだ)を起しかけた...
徳永直 「冬枯れ」
...ただ休暇中だけといふ約束で渋々と承知してくれた...
原民喜 「災厄の日」
...それで渋々、帰郷することにしたが、それにつけても、ひとりでは所在がない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...狭山にたいする高圧的な態度は、ひっきょう虚勢にすぎないのだが、狭山の感情を刺戟したのは失敗だった、なんとかして怒りを緩和しようと考え、背嚢から口を開けたばかりのウイスキーの角瓶をだし、「そんなところにひっこんでいないで、こっちへ出てきてひと口やれ」というと、狭山は、渋々、寝台から離れ、向きあう床几にやってきた...
久生十蘭 「海豹島」
...サト子さんと話しているそばを、逃げるように駆けぬけたじゃないの」「なんのことだか、ぼくには、わからない」「ドライヴなんかやめて、家へ帰ろうと言ったら、それでも、渋々、車をかえしたけど、国道の分れ道で中村に会ったら、ハンドルを切って、こんなところへ逃げこんで」「君が、ハンドルに手をかけて、無理にひんまげたからだ……おかげさまで、車のあたまがめちゃめちゃになってしまった」「臆病なひとって、切羽詰ると思いきったことをするもんだわね……あたしがハンドルを切ったのは、あなたが中村に突っかけて、轢(ひ)き殺そうとしたからよ」愛一郎は、顔をあげてなにか言いかけたが、ものを言うのはムダだというように、がっくりと首をたれた...
久生十蘭 「あなたも私も」
...渋々うなずいてみせた...
久生十蘭 「あなたも私も」
...この坊主がミハイルという穀物商をその教母と結婚させたことを告発してやると言って自分が嚇しつけたからこそ渋々納得したのだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ホープ大尉」全てを見事に演じたことはロナルド・ホープも渋々認めざるを得ない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...お前は証文を見ている」スライトが渋々認めて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...渋々ながら降りて行つた...
牧野信一 「蘭丸の絵」
...気を付けて持って行くようになどと恩に着せまたは渋々(しぶしぶ)と...
柳田国男 「海上の道」
...渋々ながら納得をさせると...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...それでも、一夏から秋までは、各村の庄屋や年寄の慰撫(いぶ)で、渋々ながら、課せられた人員は仕事に出た...
吉川英治 「鬼」
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