...」側にゐた清楚なすがたをした年増の女性が誰に云ふともなく...
飯田蛇笏 「薄暮の貌」
...清楚な竹の垣根越しに覗く...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...男は豪商とおぼしく、その妻のまだ年若きが、顏はうるはしとにはあらねど、姿いと清楚なり...
大町桂月 「房州紀行」
...上空から次第に拭ひ去られた雲は僅かに比叡と比良の頂に白紗を纏ふたごとく殘つてゐたが、正午ごろになつて太陽の光が一層強くなつてくると、やがて比叡の頭にも雲は消えてなくなり、船の北進するにつれて山の影は次第に淡く南に殘り、清楚な夏の姿は、さながら薄化粧を施したやうに緑の上を白く霞に包まれてゐる...
近松秋江 「湖光島影」
...土ふまずの深いのは清楚な感じであるが...
外村繁 「澪標」
...清楚な趣味の女の頭が...
豊島与志雄 「小説中の女」
...縞柄はじみだが清楚な感じで...
豊島与志雄 「ヘヤーピン一本」
...僕の目にはあまりに可憐で清楚なものが微笑みかけ...
原民喜 「魔のひととき」
...その挙動がどれほど清楚な情緒に充ち...
久生十蘭 「湖畔」
...線の細いエッチングか素描でも見ているような清楚な印象を受けた...
久生十蘭 「蝶の絵」
...……清楚なるもの...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...清楚なる者は白沙浅水...
正岡子規 「四百年後の東京」
...物いわないその清楚な慰めには...
横光利一 「旅愁」
...清楚な藍色の服を一様に著けた道士達が静かに私達を迎へてくれた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...内部はすべて清楚な日本座敷で...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...夜と共に清楚な宴が設けられた...
吉川英治 「剣難女難」
...清楚な生活ぶりがうかがわれる...
吉川英治 「三国志」
...清楚な小屋に、二人を迎えて、慈円は、心からよろこんだ...
吉川英治 「親鸞」
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