...如何にも清楚な感じを与えた...
芥川龍之介 「上海游記」
...男は豪商とおぼしく、その妻のまだ年若きが、顏はうるはしとにはあらねど、姿いと清楚なり...
大町桂月 「房州紀行」
...清楚な木目に囲まれて...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...山百合よりも清楚な感じで...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...どこか清楚な趣きがありました...
豊島与志雄 「白蛾」
...かくの如く脆弱(ぜいじゃく)にして清楚なる家屋とかくの如く湿気に満ち変化に富める気候の中(うち)に棲息(せいそく)すれば...
永井荷風 「浮世絵の鑑賞」
...赤煉瓦の清楚な修道院の建物と――それ等が秋らしい靜かな色の調和を作つて快く私の瞳に沁み渡つた...
「修道院の秋」
...繊細で清楚な鋭い感じは変らなかつた...
原民喜 「永遠のみどり」
...その挙動がどれほど清楚な情緒に充ち...
久生十蘭 「湖畔」
...私は定めて盛装した若い清楚な貴婦人が紫の靄のなかから現われて来るものと思った...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...清楚な藍色の服を一様に著けた道士達が静かに私達を迎へてくれた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...内部はすべて清楚な日本座敷で...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...清楚な編竹(あみだけ)の垣をめぐらした柴門(さいもん)のほとりに...
吉川英治 「三国志」
...清楚な狩衣(かりぎぬ)に着かえ...
吉川英治 「私本太平記」
...清楚な小屋に、二人を迎えて、慈円は、心からよろこんだ...
吉川英治 「親鸞」
...清楚なしかもふくよかなその胸の神々しさ...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
...清楚な趣があって...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...あの空色の着つけと白い肌との清楚な調和を忘れることができない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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