...葉子は痛切に自分が落ち込んで行った深淵(しんえん)の深みを知った...
有島武郎 「或る女」
...底知れぬ深みへと吸いこまれていった...
江戸川乱歩 「影男」
...底知れぬ深みへと吸いこまれていった...
江戸川乱歩 「影男」
...岸からたったひと飛びで頭も見えなくなるほどの深みにはまるような所が多かった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...けれども自分が好んで深みにはひつたといふ方が穩當らしく思はれた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...二人の情交(なか)のだんだん深みへ入っていることが...
徳田秋声 「爛」
...力と深みにおいて...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...自分の魂の底の深みにもっているということを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そういう深みの底に沈み溺れて...
豊島与志雄 「真夜中から黎明まで」
...もつともつと深みがなくては不可(いけない)...
野口雨情 「札幌時代の石川啄木」
...こういうわけで二人の関係に悪い深みがつき...
久生十蘭 「ハムレット」
...しろきコラムは両手をのばして海の深みにすむ神の子等と空気の深みにすむ神の子等を祝福した...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「魚と蠅の祝日」
...草深み取りても見ず...
正岡子規 「萬葉集を讀む」
...いくら締めても漸次に深みへ前進して行く締めかたにすぎなかつた...
横光利一 「書翰」
...同年のおもいは年月の深みに手をさし入れているようで...
横光利一 「夜の靴」
...打ちはらい、打ち払い、すでに、秋は深み、十月もすぎかけている...
吉川英治 「私本太平記」
...すでにこの山の深みへ入り込んでいると申すのじゃな」「多分……」と少し曖昧(あいまい)になったが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...その深み――所によれば二三十尋に及びました――に舷から絲を垂れて釣るのです...
若山牧水 「樹木とその葉」
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