...此惱みと此努力とは俺を一歩づゝ人生の深みに導き...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...又用水堀等の深みで...
石井研堂 「元日の釣」
...深みどりの水面を破って...
海野十三 「恐竜島」
...貴公はまだそんなに深みにおちてはおらん!」「一体全体...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...そこに名状の出来ぬ深みが生じ「内容」が出来ているのである...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...また遠く今はたつゞく一ひゞき呼ぶか閻浮の魂の聲かの永劫の深みより...
土井晩翠 「天地有情」
...底知れぬ深みへ吸い取っているようだった...
豊島与志雄 「月明」
...現実の幻がそのおぼろなる深みのうちに現われてくる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...しかし見た処の外観からして如何にも真底(しんそこ)からノラらしい深みと強みを見せようというには...
永井荷風 「妾宅」
...こうしていよいよ深み行くばかりで...
中里介山 「大菩薩峠」
......
長塚節 「長塚節歌集 上」
...荘重なる音色、これが箏かと思われるほど、他の流とは異なる大きやかな、深みのある、そして幅広い弾奏だった...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...この生の深みより...
原民喜 「鎮魂歌」
...彼の性格のぞっとさせるような深みをしばしば人に垣間見させておくようなところもあった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...何のいさおにかなるコラム空気の深みと海の深みに住むわが子等のことをおもわずあれば」その歌をうたうと蠅は彼等のまぼろしから消えうせた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「魚と蠅の祝日」
...深みるのよせて来(こ)し君...
正岡子規 「墨汁一滴」
...初めて感応する深みです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...すでにこの山の深みへ入り込んでいると申すのじゃな」「多分……」と少し曖昧(あいまい)になったが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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