...淡く清く装った得意の人を馬に乗せて市(いち)を練って...
泉鏡花 「海神別荘」
......
立原道造 「優しき歌 ※[#ローマ数字1、1-13-21]・※[#ローマ数字2、1-13-22]」
...薄い煙が提燈を掠(かす)めて淡く靡いている...
田山花袋 「一兵卒」
...物の影が淡くなって...
豊島与志雄 「秋の幻」
...中天の星は淡くまたたいていた...
豊島与志雄 「坂田の場合」
...ライターの火が螢の光りほどに淡く見える...
豊島与志雄 「山上湖」
...月かげの淡くさしてる綿雲を見い見い...
豊島与志雄 「月かげ」
...七八年前の彼女が淡く浮んできた...
豊島与志雄 「道化役」
...陽光が淡くなってゆきました...
豊島与志雄 「沼のほとり」
...天と地と相接するところ低林淡く相連なるものは...
長塚節 「草津行」
...衣は薄紅(うすくれない)に銀の雨を濃く淡く...
夏目漱石 「野分」
...濃く淡く葉裏を返したりしながら...
堀辰雄 「菜穂子」
...結局その心持は極めて淡くしか推察されない...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...色彩が淡く衰えているように感じられた...
横光利一 「比叡」
...波止場に沿ふ散歩道は落葉(おちば)したる木立(こだち)の幹に海の反射淡く残りぬ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...琥珀色と翡翠と朱との淡く取合された感じのするサロンで...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...片側の崖の森から往来へ淡く立ちこめていた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...あたりを淡く照らしていて...
吉川英治 「親鸞」
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