...四月一日金虚先生○明治三十九年四月四日(葉書)「畑打ち」淡々として一種の面白味あり...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...そういう方面のことはよくわからぬが」博士は淡々としてごく無造作に話しているのであったが...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...淡々として無量の味...
種田山頭火 「其中日記」
...青白い顔の係官は淡々とした表情でただ機械的に職務を果たしていった...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...然しその影の淡々(あわあわ)しいのを彼の心が見た...
豊島与志雄 「恩人」
...又は淡々たる心情から...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼女は気丈で淡々としていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...かかる偶然の機会によって淡々たる日常の生活が忽然詩中のものとなる時わたしは無限の歓びを覚える...
永井荷風 「写況雑記」
...受け得られないで平々淡々たる親しみを感ずるところに...
中里介山 「大菩薩峠」
...平々淡々として、泣きもしなければ、怖れもしないのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...何もかも淡々しく子供っぽくなって来る...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...淡々として、人々は事を運び、いくぶん浮々した調子すら混つてゐる...
原民喜 「小さな村」
...たゞ流れる水の如く淡々として...
牧野信一 「「尾花」を読みて」
...だから彼は生き延びるだけにでも、淡々とし、舞台の傍観者となつて、ふわりと風に柳のやうにしてゐなければならなかつた...
三宅周太郎 「中村梅玉論」
...淡々と記録風な書き方がしてある...
三好十郎 「恐怖の季節」
...實利主義、唯我主義、現實主義を、淡々と、たゞ人を犠牲にしない限りにおいて、顧慮なく日常交友のあひだにも振舞へたほど或る達人には近づきかけてゐたけれど、もうそれらのものゝ永遠においては無價値なことと、現實は刻々にも現實から移行してゐるといふ、いはゆる花の開落の宇宙のリズムは、はつきりと心に聽いてゐた人だつた...
吉川英治 「折々の記」
...淡々と一同へ打明けていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...淡々とした歌境は...
和辻哲郎 「歌集『涌井』を読む」
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