...淡々(あっさり)としたものだ...
泉鏡花 「活人形」
...ひるの月み空にかゝり淡々し白き紙片(かみびら)うつろなる影のかなしきおぼつかなわが古きうたあらた代の光にけたれかげろふのうせなんとする昭和十三年三月清白しるす小序この廢墟にはもう祈祷も呪咀もない...
伊良子清白 「孔雀船」
...「気の毒なことじゃのう」博士の声は水のように淡々(たんたん)として落付いていた...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...そういう方面のことはよくわからぬが」博士は淡々としてごく無造作に話しているのであったが...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...“いろ/\”私の旅とお産――淡々居...
種田山頭火 「旅日記」
...金椎には聞えないから、平々淡々...
中里介山 「大菩薩峠」
...何もかも淡々しく子供っぽくなって来る...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...……淡々と、すべてを忘れて……弾きたまえ、ショパン……つづけたまえ……そこで思想を途切らせてはいけない……そこで悲しくなってしまってはいけない...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...萬(よろ)づに淡々(あわ/\)しき女子(おなご)心(こゝろ)を來(き)て搖(ゆ)する樣(やう)な人(ひと)の賞(ほ)め詞(ことば)に...
樋口一葉 「われから」
...それによってその淡々(たんたん)とした物語に或る物悲しい陰影(ニュアンス)を与(あた)えるばかりで満足しようとしていた...
堀辰雄 「美しい村」
...園の兄は園江の不行跡を知つても全く淡々として釣に耽つてゐたが...
牧野信一 「淡雪」
...たゞ流れる水の如く淡々として...
牧野信一 「「尾花」を読みて」
...淡々とした話で終始していたのだが...
正宗白鳥 「弔辞(室生犀星)」
...軽々しい淡々しい夏めいたものはみな取りのけられて...
水野仙子 「散歩」
...やがて淡々齋宗匠が見えたので...
吉川英治 「折々の記」
...やがて淡々と、明日にせまる死の用意の身清めについていた...
吉川英治 「私本太平記」
...老境にはそれがひとりでに淡々となるに過ぎない...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...あの淡々とした透明な感じが実にありがたい...
和辻哲郎 「歌集『涌井』を読む」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??
- アナウンサーの杉野真実さん: 第1子を出産した赤ちゃんの両足のショット公開 👶
- サッカー選手の三浦知良さん: 58歳でJ3福島に移籍し、Jリーグ復帰を果たす。⚽
- 俳優の新井浩文さん: 6年10カ月ぶりに仕事復帰した俳優 ⭐
