...あの少女は浮気な悪戯をしたのだろうか...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...サロンなどに出入りする浮気な人たちとは同日に云えないものがあるでしょう...
モオパッサン 秋田滋訳 「寡婦」
...もとより浮気ならぬ省作おとよの恋話も...
伊藤左千夫 「春の潮」
...何処かに浮気な態度があって昔の硯友社や根岸党と同一気脈を伝うるのを慊(あきた)らず思ってる...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...お宮という奴はよっぽど浮気な...
近松秋江 「うつり香」
...曇りがちな浮気な空から大粒な雨がぽたりぽたりと顔に降りかかった...
近松秋江 「うつり香」
...――処が私は不幸にしてあまりこうした浮気な同情や道徳やセンシビリティーを信用出来ないのである...
戸坂潤 「社会時評」
...ひどく浮気な心があつて...
中原中也 「在りし日の歌」
...だからお客よりも馬鹿で浮気な方がよい...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...「そうだということです、そして失礼ですが博士は、奥様のことを、浮気な女だとか、博士に首ったけ惚れてうるさくてしょうがなかったとか、悪しざまに言いふらして、まるで奥さま一人の責任のように言っていたそうです」僕は白状するが、こんな嘘っぱちを言って、この女を苦しめねばならぬ自分の職業を恥じた...
平林初之輔 「或る探訪記者の話」
...君臣主従の名分論も浮気なものだ...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...「彼奴は人生を遊戯視してゐる」とか「末梢神経の奴隷だ」とか「甘くて浮気な文学青年だ」とか「人生の暗い悩みなんてに気附かないのだらう」とか「あんな奴がどうしてわがワセダ大学の文科などに入つて来たのだらう...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...本来は浮気な享楽派の彼であつたから...
牧野信一 「村のストア派」
...――浮気なんかしないで...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...浮気な娘たちまで...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...あたしに隠れて浮気なんか決してしないでね...
山本周五郎 「寒橋」
...都会の建物の死面に女達は浮気な影をうつして...
吉行エイスケ 「女百貨店」
...気ままな興奮と浮気な好奇心となげやりな勇気とがそれを汝に持ち来たすだろう...
和辻哲郎 「転向」
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