...妹はそんな浅みに来ても若者におぶさりかかっていました...
有島武郎 「溺れかけた兄妹」
...浅みに小鮒を攻めるのと...
石井研堂 「元日の釣」
...彼の視野に、浅みどりの空と、白い峰の雪とが躍った...
海野十三 「地球発狂事件」
...たとえば和歌にあっては浅みどり春立つ空に鶯の初音をまたぬ人はあらじなというように...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...浅みどり、とでもいふのか、水のやうな空に、その月が浮び、林の中にも月影が、松葉のやうに一ぱいこぼれ落ちてゐる...
太宰治 「お伽草紙」
...尤も空の色などは大抵「浅みどり」位で簡単にかたをつけているが...
津田左右吉 「偶言」
...海洋は浅みどりに輝き...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...「春浅み野中の清水氷り為(い)て底の心を汲む人ぞなき」...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...そのうしろからいちめん浅みどりの空が顔をだす...
久生十蘭 「葡萄蔓の束」
...空はこのように春めいて浅みどりに晴れあがっているし...
山本周五郎 「日本婦道記」
...まんまろくなびく新芽の浅みどり...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...いつ見ても灰がかりたる浅みどり……陰影(かげ)に隠れたうすものか...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
......
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...浅みどりの谷々には...
吉川英治 「新書太閤記」
...灌木帯の浅みどりも...
吉川英治 「新書太閤記」
...若草の浅みどりを呈していた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...浅みどりかひある春に逢ひぬれば霞ならねど立ちのぼりけり白女が...
吉川英治 「平の将門」
...私は先ず手頃の朽木を汀の浅みに置いてそれに飛び移り...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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