...女としてあなたから先にそんな料簡(りょうけん)を起こすのはもってのほかのことですぞ」予はなお懇切に浅はかなことをくり返してさとした...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...かの女の浅はかな性質としては...
岩野泡鳴 「耽溺」
...実に浅はかな考えではあるが無理もないことだ...
江戸川乱歩 「心理試験」
...その害の一端のみを見て直ちにその物の無用を論ずるのはあまりに浅はかな量見であるかもしれない...
寺田寅彦 「自由画稿」
...人工の浅はかな配置を乱し...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...みんなそれは浅はかな人の慾をそそり...
中里介山 「大菩薩峠」
...浅はかな学問の力などでは...
中谷宇吉郎 「ジストマ退治の話」
...そんな浅はかな恋があるでせうか...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...人間の浅はかな知恵などは...
平林初之輔 「秘密」
...メアリはつまらない浅はかな見かけだおしの女で...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...酷く病的に軽く洞ろになつてゐた私の頭にそんな浅はかな考へが浮むだのは...
牧野信一 「痴想」
...何と浅はかな母親よ――などゝ思つて反つて母に同情を寄せたりした...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...世にも浅はかなる面貌となりたり...
牧野信一 「変装綺譚」
...浅はかな女の心根が...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...今時そんな浅はかな考へでゐると大間違ひのもとさ...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...草花のしおれるのを見てはそれほど自然に対する愛のあるのでもない浅はかな人さえも心が痛むのであるから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そういう浅はかな心は棄てなければならない...
室生犀星 「庭をつくる人」
...船の余りに苦しければポオト・サイドの港に入(い)る日我や下船すべきなど浅はかなる訴へを致し居(を)り候(さふら)ひき...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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