...派手なので、こんでいる間は若い人だろうと思っていたが、麹町六丁目で急にすいて、後の座席から僕のすぐ前へ坐り直した――それもよろけて、短いスカートの下から膝の上の肉を出した...
石川欣一 「山を思う」
...われ/\と同じ色の皮膚を持った彼等が一見似合いそうにもない武家時代の派手な衣裳を着けた時に如何にその容色が水際立って見えるかと云う一事である...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...)派手なお納戸色の運動服をぴったりと身に着けて...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...何と云う派手な………」そう云っている板倉の鼻先を...
谷崎潤一郎 「細雪」
...自転車や幌をした車やモスリン友禅の帯や派手なパラソルを載せて中流近く静かに動いて行く渡船が...
田山録弥 「ひとつのパラソル」
...派手な着物が着たい...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...エンジェル・フィッシュに似た黒い派手な竪縞(たてじま)のある魚と...
中島敦 「環礁」
...二人とも恐ろしく派手な風をしておりますが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「火事と女出入りは派手なほど良い――なんて罰(ばち)の当ったことを言っていたのは誰だっけ」「そんなことも言いましたが――この節のように火事が多くなると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...派手な黄八丈の財布が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...山谷八百善という派手な家業の家(うち)ではあり...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...呉服屋の飾窓の派手な色彩などが...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...ことに此(こんな)派手な座敷のいろいろな飾り立や...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...派手な着物を着る...
森鴎外 「独身」
...役の任免などにこんな派手なことをするためしはない...
山本周五郎 「いさましい話」
...そのうえに派手な...
山本周五郎 「竹柏記」
...派手なコバルト色のパラソル...
夢野久作 「少女地獄」
...それに信長が二三日中に上洛して京都で派手な祝祭を行うことになっていたので...
和辻哲郎 「鎖国」
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