...あんな派手な妓(こ)が落籍祝(ひきいわい)どころじゃありません...
泉鏡花 「婦系図」
...そしてスポーツごのみの派手な短靴をはいていた...
海野十三 「少年探偵長」
...その派手な棒縞の浴衣によって暗(やみ)の中にくっきりと浮出して見えたのを覚えている...
江戸川乱歩 「D坂の殺人事件」
...五つも年長の彼女はいつも厚化粧に派手なみなりをして...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魔性の女」
...派手な絨氈を敷いて...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...花櫛もいつものよりももっと大きく派手な櫛であった...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...派手な衣類が取散らされてる...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...とくに念を入れた服装(みなり)をしていて、フランネルの服、派手な手袋、白の半靴(はんぐつ)、薄青の襟飾(えりかざり)を結(ゆわ)えていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...*某君がひどく貧乏していた時のことであるが、貧乏は単なる外的現象として気にもかけず、美衣美食、派手な行動、なお方々に借金をこさえて、洒然泰然と納まり返っていたものである...
豊島与志雄 「「沈黙」の話」
...その間にちらちら派手な赤い色が出て来ると云うんですね」と敬太郎は向うの言葉を呑(の)み込んだような尋ね方をした...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...その頃から流行(はや)りはじめた派手な模様の幅の存分に広い帯を少し低くしめて...
野村胡堂 「十字架観音」
...其處には派手なお内儀のお千世を始め...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...楽しみ好きな派手な婦人で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...彼女は精力的な、社会の下層から身をのし上げた、有名な、派手な、素晴らしく天才的な外科医を愛するようになった...
宮本百合子 「アンネット」
...婦人労働者の派手な桃色のスカートが...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」
...どんな派手な色模様にでも染まった...
柳田国男 「木綿以前の事」
...近来にない派手な物音を立てながら...
山本周五郎 「思い違い物語」
...派手な縮緬(ちりめん)の袂を顔に当てたようであったが...
夢野久作 「少女地獄」
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