...安本亀八(やすもとかめはち)の活人形(いきにんぎやう)である...
芥川龍之介 「野人生計事」
...この次に探偵小説の「活人形」というのがあり...
泉鏡花 「おばけずきのいわれ少々と処女作」
...つまり、芸術家か、生活人か、という問題だ」「じゃ君なら、どちらを選ぶ?」俺のコップを眺めながらそんなことを思い付くなんて、まるでこの焼酎がメチルみたいじゃないかと、やっとその時そう気がついて、蟹江はすこし中(ちゅう)っ腹(ぱら)な調子で反問しました...
梅崎春生 「Sの背中」
...老憊(ろうはい)の一生活人へ...
太宰治 「狂言の神」
...人並の生活人として生活することの出来ない自分を恥づかしく悩ましく思はないではゐられない...
種田山頭火 「其中日記」
...が一度心眼を開いて黙想するならばこの縦鼻広目の活人そのままのかれを微分流動の中に放って数えることが出来る...
辻潤 「錯覚自我説」
...しかしこれらの一つ一つのシーンは多くの場合に静的であり活人画でありポーズである...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...其の中に建てた妙な屋臺作りに活人形が並べてあつた...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...彼は滅多な活人の隣より墓地を隣に持つことが寧嬉しかった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...せめて活人画くらゐにはなつてくれるのなら...
中原中也 「音楽と世態」
...而もこれを生活人に十分解らせることは困難である...
中原中也 「芸術論覚え書」
...十二ヶ月の活人形の中へ飾るも飾らないも無い...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...自分の下手な地獄極楽の活人形と並べて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これはあたしのために催している厳粛な活人画なのかもしれないと思うと...
久生十蘭 「だいこん」
...女学生の活人画が催された...
牧野信一 「熱海線私語」
...されば曙覧が歌の材料として取り来(きた)るものは多く自己周囲の活人事(かつじんじ)活風光(かつふうこう)にして...
正岡子規 「曙覧の歌」
...茶っぽい粗布の獄衣を着せられた活人形がその中で...
宮本百合子 「刻々」
...九月に蘭軒は「活人指掌方跋」を作つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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