...御腰蓑(おんこしみの)には白熊、鞭をおびられ、白革(しろかは)のお弓懸(ゆがけ)には、桐のとうの御紋あり、猩々皮(しやうじやうがは)の御沓(おんくつ)に、お行縢(むかばき)は金に虎の斑(まだら)を縫ひ、御鞍重(おんくらかさ)ね、泥障(あふ)り、御手綱、腹巻、馬の尾袋(をぶくろ)まで紅(くれなゐ)の綱(つな)、紅の房、鞦(しりがい)には瓔珞(やうらく)を付(つけ)させられ――と、実地に見た者の感激を、そのままここに借りるとしたら、それは際限もないくらいな描写である...
吉川英治 「新書太閤記」
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