...没義道(もぎどう)に頭を切り取られた高野槇(こうやまき)が二本旧(もと)の姿で台所前に立っている...
有島武郎 「或る女」
...葉子は没義道(もぎどう)に手を引っ込めた...
有島武郎 「或る女」
...貞世をかりにもいじめるとは……まるで天使のような心で自分を信じきり愛し抜いてくれた貞世をかりにも没義道(もぎどう)に取り扱ったとは……葉子は自分ながら葉子の心の埒(らち)なさ恐ろしさに悔いても悔いても及ばない悔いを感じた...
有島武郎 「或る女」
...継母(ままはは)がまま子をいびり抜くように没義道(もぎどう)に取り扱った...
有島武郎 「或る女」
...彼は蔓(つる)のやうにからみ付くその手足を没義道(もぎだう)にも他愛なく引き放して...
有島武郎 「An Incident」
...清逸はわざと没義道(もぎどう)に身体を窓の方に激しく振り向けてみた...
有島武郎 「星座」
...何かしら没義道(もぎどう)にふりきることができなかった...
有島武郎 「星座」
...お前はどうしても気が向かないというのだな……」おせいはびくりとして夢のようなところから没義道(もぎどう)にひきもどされた...
有島武郎 「星座」
...またお前たちを没義道(もぎどう)に取りあつかった...
有島武郎 「小さき者へ」
...愛の冷却した夫婦の結合は不自然であるとか虚偽であるとかいう勝手な理窟(りくつ)を附けて不条理極まる破縁を不人情とも没義道(もぎどう)とも思わず...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...遊びに来た一学生をちと没義道(もぎどう)に追払ったら...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...そう没義道(もぎどう)に人を使うということもないと見える...
中里介山 「大菩薩峠」
...「没義道(もぎどう)なことをすると...
中里介山 「大菩薩峠」
...離れるものは没義道(もぎどう)に離れて行く...
夏目漱石 「虞美人草」
...平次もこの上は没義道(もぎどう)に突っ放せそうもありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あんまり没義道(もぎどう)なことをされると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...没義道(もぎどう)に戸をピシリと――が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彦兵衛は没義道に戸を閉めたのに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
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