...あとから思うと闇の夜に顔も見得ず別れてしまったような気がしてならない...
伊藤左千夫 「奈々子」
...苦心の末完成したのは『いまだ拝眉の光栄を得ざる貴下に……』といった調子のもので...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...主人の子供の身代わりにわが子を殺して忠義と心得るような奴隷的服従を奨励するごとき部分もあるゆえ...
丘浅次郎 「理想的団体生活」
...蹴合(けあ)いに勝って得意な時の鶏の足のような華奢(きゃしゃ)な傲慢さで絨毯の毛波(ケバ)を押しつけていた...
谷譲次 「踊る地平線」
...学問性とは研究を進め課題を解き得る実行力――学問の有用は何よりも先に之でなければならない――の他ではないと考えられる...
戸坂潤 「科学方法論」
...斯くの如き威望と長所とを兼備せる山縣公爵が最も早く政治問題の極意に通じ得べき地位に在るは當然なりと謂ふべし...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...泣く児に目を向けることを得ざらしむる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...教法の統一、既に得べからず、而して列國割據の勢は、是より先に現はれて今に至りて全く止まず...
内藤湖南 「學變臆説」
...にもかかわらず、一生、何らのまとまった仕事もせず、志を得ないで、世を罵り人を罵りながら死んで行ったのである...
中島敦 「斗南先生」
...安井と御米の間に充分存在し得るだろうぐらいに考えて...
夏目漱石 「門」
...また已むを得ないことだつたかも知れません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どんな能力の一般観念を造り得ると想像しても...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...物質はそれ自身で運動を伝え得ないし思考も産み得ないと主張することとは...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...社会主義社会に至つても想像し得る...
平林初之輔 「文学の本質について(二)」
...数学のために多少地位を得た人や...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...究極に於てそれも非歴史的な見方に終らざるを得ない...
三木清 「歴史哲學」
...さっきその三人がここへ来たんですもの」得石の顔が恐怖のために硬(こわ)ばった...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...ここは手薄でも守り得よう...
吉川英治 「三国志」
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