...千里の沃野が耕やされずに捨てられてあると云ふ様な場所が幾らもあるのであります...
井上準之助 「最近欧米に於ける財政経済事情」
...其北部には日本よりは多く耕し得る沃野があるのです...
井上準之助 「最近欧米に於ける財政経済事情」
...広原沃野を眼下に望み...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...まだ何者にも耕し古るされてゐない新鮮な沃野(よくや)が拡がつてゐる...
相馬泰三 「新らしき祖先」
...膏田沃野の刻一刻と増加することを...
太宰治 「津軽」
...曲馬団の天幕(テント)のような思い思いの建築に沃野(よくや)の風が渡って...
谷譲次 「踊る地平線」
...かの往きにアルプスの雪嶺を攀(よ)じたるは今トスカナの沃野に達せんがためなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...豊饒な沃野と化し得る土地なのである...
中谷宇吉郎 「アメリカの沙漠」
...それが沙漠の沃野化の可能性を実証したことになり...
中谷宇吉郎 「アメリカの沙漠」
...米国南部における沙漠の一部を沃野に化した...
中谷宇吉郎 「北海道開発に消えた八百億円」
...余の沃野千里は全く色から割り出した感じであった...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...ショパンはこの二人の大作曲家とは全く違った方向にピアノ音楽の沃野(よくや)を開拓した...
野村胡堂 「楽聖物語」
...それが耕すに足りる天然の沃野(よくや)であるということに疑いはない...
柳宗悦 「工藝の道」
...汽車の中の私達の視野には全く其れらしい沃野を認められなかつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...まっ平らな沃野(よくや)だが...
吉川英治 「私本太平記」
...多年培(つちか)っていた沃野(よくや)に鎌入(かまい)れをしたまでのこととし...
吉川英治 「私本太平記」
...ここは沃野(よくや)をかかえ...
吉川英治 「新書太閤記」
...阿蘇山の太古の噴火口の跡だつたといふ平原は今は一郡か二郡かに亙つた一大沃野となつてゐる...
若山牧水 「樹木とその葉」
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