...低能でない何人からも求められない純粋な親切を感ぜずにはいられなかった...
有島武郎 「星座」
...日本の普通図書館には求められない特殊の外国書目が丸善には準備されているのだ...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...容易に匹(ひつ)を求められない一代の高士であった...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...求められない鉄の囲(かこひ)の中にゐて...
高村光太郎 「智恵子抄」
...おそらく四十年前の味は求められないであろう...
寺田寅彦 「自由画稿」
...普通の詩歌の中にでもしいて求むればある程度までは求められないことはないかもしれないが...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...現在の文壇に求められないことである...
豊島与志雄 「月評をして」
...それはただ台湾の自然にだけしか求められないものであろうか...
豊島与志雄 「台湾の姿態」
...しかも有限なる自己の内に無限なる神の観念の原因は求められない...
西田幾多郎 「デカルト哲学について」
...また現在の自己の内に次の瞬間への自己の存続の原因は求められない...
西田幾多郎 「デカルト哲学について」
...自分の鑛區では二度とそのやうな美しい石は求められないだらうと思つたほどの逸品だつたので...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...文芸にだけ求められて文学以外のものには求められない一の意義」なのである...
平林初之輔 「文学の本質について(二)」
...概してそれは求められない――そして...
本庄陸男 「石狩川」
...出世の蔓は求められないものとすれば……...
正岡容 「小説 圓朝」
...緑地(オアシス)も蜃気楼(しんきろう)も求められない沙漠のような……カサカサに乾干(ひから)びたこの巨大な空間に...
夢野久作 「少女地獄」
...こんな所では昼の眠りも食べ物も求められないし……...
吉川英治 「江戸三国志」
...よほどでなければ求められない...
吉川英治 「新書太閤記」
...求めても求められない無理なはなしだ...
吉川英治 「源頼朝」
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