...宙に舞上る水煙も...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...谷川は勿論(もちろん)峯々の間に白い水煙(みずけぶり)をなびかせながら...
芥川龍之介 「桃太郎」
...そしてその時はもう次の舟が水煙を上げているのであつた...
伊丹万作 「私の活動写真傍観史」
...あっという間に大きな水煙とともに...
海野十三 「爆薬の花籠」
...次の波の横腹へぱっと水煙(みづけむり)をあげながら舳(へさき)を深く突っ込んだ...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...買物の帰りらしい女が赤い護謨外套(マッケントン)の襟を立てて歩道に水煙を蹴散(けち)らしてくる...
谷譲次 「踊る地平線」
...この水煙管は船長が戦争に参加したというミルン氏の物語に少しく色をつけるが...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...水煙は濛々(もうもう)と谷底に立ちこめ...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...その水煙(すいえん)のなかに透(す)かし彫(ぼり)になって一人の天女の飛翔(ひしょう)しつつある姿を...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...その水煙のなかにそういう天女を彫り込むような...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...水煙の方へ眼を反らせながら...
牧野信一 「城ヶ島の春」
...不断にきらびやかな水煙を放つてゐる態を見出すことが出来る...
牧野信一 「南風譜」
...水煙(みづけむり)を立(た)てました――※(ねえ)さんは三月兎(ぐわつうさぎ)と其(そ)の友達(ともだち)とが何時(いつ)になつても盡(つ)きない麺麭(ぱん)を分配(ぶんぱい)した時(とき)に...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...アッと云う間もなく水煙(みずけむり)を立てて落ち込んでドンドン川下へ流れて行った...
夢野久作 「白髪小僧」
...と泥まじりの水煙(みずけむり)をあげましたが――...
吉川英治 「江戸三国志」
...耳にそれが分った時は、もう、追って来た何者かの影は、その三名の直ぐ側をいきなり、「お通さん! ――」と、叫びながら、水煙を浴びせて、ざざざッと、向う岸まで一気に駈け渡ってしまったのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...木立から木立の梢にかけて濛々と水煙が立ち靡いてゐる...
若山牧水 「山寺」
...その水煙に透かし彫られている天人がまた言語に絶して美しい...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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