...谷川は勿論(もちろん)峯々の間に白い水煙(みずけぶり)をなびかせながら...
芥川龍之介 「桃太郎」
...その水煙と雲との間に...
芥川龍之介 「竜」
...そしてその時はもう次の舟が水煙を上げているのであつた...
伊丹万作 「私の活動写真傍観史」
...庭一面に漲り込んだ水上に水煙を立てゝ...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...その遺骸をのんでちょっとした水煙をたてたが...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...水煙を立て逃げ出した...
江見水蔭 「壁の眼の怪」
...石が大きければ水煙も夥(おびただ)しいと云った様なもので...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...白い水煙が虹のように空ざまに立ちのぼったと思うと...
久生十蘭 「地底獣国」
...幾列にもならんだ磨粉場(こなひきば)の水車が幅の広い河波を掬ひあげては、それを飛沫に砕き、水煙をあげて、苦もなく跳ね飛ばしながら、あたりを聾するばかりの騒音を立ててゐた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...水煙を立てて突っこんで行った巡洋艦『最上』...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...やがてもうもうとたち上る水煙につつまれてしまった...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...初夏らしい紺青の空に旺んな水煙りを挙げてゐる...
牧野信一 「山彦の街」
...高く中天を摩する水煙りである...
牧野信一 「山彦の街」
...水煙管を咥(くわ)えたまま...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...範宴は水煙(みずけむ)りを上げて...
吉川英治 「親鸞」
...多宝塔の屋根の水煙(すいえん)だけが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...どぼウん! と真っ白な水煙が上がった...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...その水煙に透かし彫られている天人がまた言語に絶して美しい...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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