...紺の水兵服の肩と...
芥川龍之介 「猿」
...パリッとした白の水兵服である...
石川欣一 「比島投降記」
...薄汚れた小倉の水兵服を着て...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...よにも可愛らしい水兵服を着た男の子の人形であった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魂の喘ぎ」
...水兵服を着た小柄な女が...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...学校からのかえりみち、ふらと停車場に立寄り、上野までの切符を買い、水兵服のままで、汽車に乗った...
太宰治 「火の鳥」
...近在の人らしい両親に連れられた十歳くらいの水兵服の女の子が車に酔うて何度ももどしたりして苦しそうであるが...
寺田寅彦 「雨の上高地」
...其所に美々しい服裝をした婦人が可愛い水兵服の五六歳の子供と乘つて居ました...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...水兵服(すいへいふく)の丈高(たけたか)い男を誰かと思うたら...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...老衰と死とはそのむかし水兵服を着て祖母の手にひかれ...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...しぶきが水兵服(セーラー)の背中をつめたくぬらす...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...丸々と肥った健康のシンボルのような嬰児はいつのまにか水兵服をつけた五つ六つの年頃にかわる...
平林初之輔 「犠牲者」
...お前エは服を着て行かねエのか?」仙二郎は柿色の水兵服を着てゐた...
牧野信一 「鞭撻」
...金ボタンのついた例の水兵服で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...いつもの水兵服でそこに立っているのを見た...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...水兵服の少年桃色のドレスを着た少女一人二人三人集つて来た...
三岸好太郎 「上海の絵本」
...ふとハーシュは縮れ毛の可愛らしい子供が水色の水兵服を着て空気銃を持ってばらの藪(やぶ)のこっち側に立ってしげしげとハーシュの車をひいて来るのを見てゐるのに気が付きました...
宮沢賢治 「車」
...桜の葉が散っている門内の小砂利の上でお附の女中を対手に水兵服の児が三輪車を乗り廻していた...
宮本百合子 「一太と母」
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