...私は小気味悪い魚のにおいを始終気にしながらその手帳を広げて見た...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...あの薄気味悪い棺桶が...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...私達は早速この気味悪い場所を引上げることにしました...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...遠く気味悪いほど冴え返って...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...濃い眉の下の鋭い眼には気味悪いほどの光があって...
妹尾韶夫 「凍るアラベスク」
...ぱちぱちはぜる気味悪い音も聞えて...
太宰治 「新釈諸国噺」
...やがて今の気味悪い話なぞも忘れるともなく頭から消え去ってしまったのでございます...
橘外男 「蒲団」
...空は気味悪い青白さになっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...気味悪いように思われるんです...
豊島与志雄 「反抗」
...だがお前は自分の様子がどんなに気味悪いか...
豊島与志雄 「理想の女」
...彼の脳裏の騒乱はその巣窟(そうくつ)の気味悪い沈黙と異様な対照をなしていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...闇夜(やみよ)の男に特有な気味悪いのっそりとしたふうで...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その気味悪い蕁麻(いらくさ)はこの百合(ゆり)を愛して保護してきたのであった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...泥水の色は毒薬を服した死人の唇(くち)よりも、なお青黒く、気味悪い...
永井荷風 「曇天」
...そうして彼は夫人の顔が気味悪いくらいに蒼ざめているのに気づいた...
堀辰雄 「聖家族」
...気味悪いほど冷汗を掻いたまま...
堀辰雄 「楡の家」
...若しもあの眼の球が青かつたらどんなに薄気味悪いことだらう! そんなことを思ふ位なものだつた...
牧野信一 「蔭ひなた」
...薄気味悪い程の親しさに打ち溶けてゐるのだ...
牧野信一 「環魚洞風景」
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