...気取って洋杖(ステッキ)なんかもって――あれでしょう...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...伊藤八兵衛のお庇(かげ)で水府の士族の株を買って得意になって武家を気取っていた...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...僕は探偵を気取って...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...少し気取って私にも一枚くださいましたが...
太宰治 「兄たち」
...気取って走って来た...
太宰治 「女生徒」
...気取っている男なのである...
太宰治 「パンドラの匣」
...なかには波蘭土(ポーランド)の共産党員を気取って聖ミシェルのLA・TOT0で「赤い気焔(きえん)」を上げてみたり...
谷譲次 「踊る地平線」
...不注意のせいかあるいは豪放を気取ってか分らないが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ハイカラを気取っていたところ...
豊島与志雄 「話の屑籠」
...篤行(とっこう)の君子を気取って描(ねこ)と首っ引(ぴ)きしているのだ...
夏目漱石 「僕の昔」
...いかにも気取っているようだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...装(なり)だけで高家(こうけ)を気取っているのかもしれない...
久生十蘭 「ひどい煙」
...それともラリーでございますの?」ジェシは気取って...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...気取っていると云われそうなので...
水上滝太郎 「遺産」
...太き地声を細く殺して「伯母(おば)さん今日(こんにち)は」と妙に気取って歩み来る...
村井弦斎 「食道楽」
...乙(おつ)に気取ってるよ...
山本周五郎 「さぶ」
...ときどき気取って舌っ足らずなことを云う...
山本周五郎 「ちゃん」
...小さな兵隊のように気取っている...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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