...一と頃のように「見合い」に対してそう気むずかしいことを云わないような心境になっているのかも知れない...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それが何か苦いものを舐(な)めたような気むずかしい表情に見え...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...気むずかしい笹村の部屋へは...
徳田秋声 「黴」
...まるで縁もゆかりもないような気むずかしい目つきで...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...気むずかしい様子や...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...当人がまたばかに気むずかしいものでございますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...ちょっと見るといかにも頑固な気むずかしい爺さんである...
中谷宇吉郎 「英国の物理学界と物理学者」
...兄の性質が気むずかしいばかりでなく...
夏目漱石 「行人」
...兄さんをただの気むずかしい人...
夏目漱石 「行人」
...働きものの小娘は気むずかしい伯母(おば)の小間使(こまづか)いになった...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...三十CCぐらい……心臓というのは気むずかしいやつでね...
久生十蘭 「肌色の月」
...なにか気むずかしい絡むような調子がある...
久生十蘭 「春の山」
...歴史の専門家や気むずかしい連中には我慢のならないものだったろうが...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...私のいつもの気むずかしい気質はますますつのって...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黒猫」
...助六師匠は好きだれど、とても短気で、気むずかしい...
正岡容 「寄席」
...わたしは気むずかしい顔をし...
室生犀星 「童子」
...いつもの気むずかしい厳格(げんかく)なすがたにもどっている...
吉川英治 「神州天馬侠」
...私は夏目先生が気むずかしい癇癪(かんしゃく)持ちであることを知っていた...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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