...)公子 (卓子(テエブル)に腰を掛く)たいそう気の利いた書物ですね...
泉鏡花 「海神別荘」
...実に気の利いた名称を考へ当てたものであると感服した...
丘浅次郎 「固形の論理」
...そんな気の利いた考を持つてゐるとは見えぬ...
高浜虚子 「発行所の庭木」
...もちろん円タクなぞという気の利いたもののあろうはずもなかったから...
橘外男 「逗子物語」
...気の利いたことができなかったら...
田中貢太郎 「港の妖婦」
...少し気の利いた旅館へ泊るつもりでしたが...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...学校出のちゃきちゃきですから気の利いたもんや...
徳田秋声 「挿話」
...単に気の利いた使い方をするだけで...
戸坂潤 「思想としての文学」
...どうも気の利いた人間のやうには思はれまいて...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...気の利いたウォッチリングも...
直木三十五 「大阪を歩く」
...今もとても気の利いた感想なんてあるはずはないんだけれど...
牧野信一 「秋が深い頃だ」
...気の利いた料理の名前などは彼女程度にも知る者はなく(実際彼女は...
牧野信一 「毒気」
...浪漫的(ローマンチツク)の気分もないから気の利いたことは云へないが...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...これほど気の利いた社会政策はちょっとなかろう...
南方熊楠 「十二支考」
...恭吉が自分に対して下らない悪口を云っても只其れを気の利いた悪戯口と外聞かなかったし...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...檀那に逢って、頼もしげな、気の利いた、優しい様子を目の前に見て、この人がどうしてそんな、厭な商売をするのかと、不思議に思ったり、なんとか話をして、堅気な商売になって貰うことは出来まいかと、無理な事を考えたりしていた...
森鴎外 「雁」
...昂奮(こうふん)しすぎてしまって気の利いたような罵詈(ばり)も出ず...
山本周五郎 「陽気な客」
...気の利いた序文というようなもので...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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