...昔の恋文(こひぶみ)!八年前(はちねんぜん)の今のわが妻の手紙の束(たば)!何処(どこ)に蔵(しま)ひしかと気にかかるかな...
石川啄木 「悲しき玩具」
...やっぱり気にかかる物があると...
田中貢太郎 「餅を喫う」
...気にかかるのであろう...
外村繁 「落日の光景」
...なお一層気にかかる...
豊島与志雄 「戯曲を書く私の心持」
...気にかかる者もないし...
豊島与志雄 「千代次の驚き」
...「実はすこし気にかかる事が御在まして...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...気にかかるのはこの一事である...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...御中食所(おちゅうじきどころ)が気にかかる...
夏目漱石 「坑夫」
...矢っ張り三千代(みちよ)の事が気にかかるのである...
夏目漱石 「それから」
...津田は腹のうちで遥(はる)かそれ以上気にかかる事件を捏(こ)ね返(かえ)していたので...
夏目漱石 「明暗」
...朝から気にかかるほどでした...
羽仁もと子 「親子の愛の完成」
...ほんとうに私の気にかかることですもの...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...そんなことより吉兵衛の寺通いのほうが気にかかる...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...お主の細工ものの様な足が一寸も休まずに歩くのを見ると目の廻るほど私は気にかかる――精女 いつもいつも御親切さまに御気をつけ下さいましてほんとうにマア...
宮本百合子 「葦笛(一幕)」
...しかし私が気にかかるのは筑前様より御辺(ごへん)へ宛てて...
吉川英治 「黒田如水」
...勘太は、町の飛脚屋まで行った帰り途、気にかかるので、街道から碑のほうをすぐに眺めた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...近くご拝眉の機を得て――が少々気にかかる...
吉川英治 「松のや露八」
...なぜかひどく気にかかると見えて...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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